「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンブック総集編の考察

コミケ!!

さぁ、今夏もやって来ましたコミケ!!
同人誌に目覚めた僕も、がっつりと参加!!する訳もなく。

金曜はカフェで「りゅうおうのおしごと!」を読み、土曜はミュウツーレイドに参戦して、日曜は数カ月ぶりに家でまったり。
まぁ、行かないよね。

なんでわざわざこのクソ暑い中、人ごみで熱気半端無いクソ暑い場所に出向かにゃならんのか。
死んでしまう。
そこまでの熱意を同人誌には向けられないのが本音です。

なので、土曜に代わりにアキバに行ってきました。
委託された同人誌を回収する為です。

ところで知らなかったのですが、メロンブックスってアキバ2号店があるんですね。
そちらは同人誌専門なので、寧ろ行かねばならない場所にも関わらず、今回初めて知りました。
1号店の裏手の道にあるビル内に入ってたんですね。

そんな事も知らずに、1号店の裏手の路上でスマホ使って2号店の場所を探す間抜けな僕。
地図見て「わからん!!」と1分で諦めた阿呆な僕。
スマホから顔を上げたら、目の前に2号店があって、非常に恥ずかしかったです。

1号店には置いていない商品も置いてあったので、両方訪れる方が良いと分かりました。

どうでもいいですね。
さて、夏のコミケの新作同人誌の感想です。
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3冊の総集編を買った。

僕が今回購入したのは5冊。

毎度お馴染みサークル「徒歩二分」さんの「これでいいんだ。」。
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ようちか中学生時代のお話で、ラブ感は薄め。
アニメ1期の前日譚的なお話で、「普通怪獣時代」の千歌っちの心境がガッツリと描かれております。
カップリングが苦手な方にオススメ。

「友情シンドローム」は「+Chips」さんの作品。
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作家のクセが少なく、高い画力なので、絵に関してはとても好みです。
物語は、千歌っちが好きな曜ちゃん視点でちょっと切ない感じ。
お互いにお嫁さんになっちゃったら寂しい・嫌だという気持ちを抱えていながら、友情か恋愛かですれ違っている。
好きに込めた本質の違いが曜ちゃんを苦しめているという構図は、アニメ見てると覚えちゃう感覚なので読んでいてとても辛い。
こういった切なさが、曜ちゃんを報われて欲しいなと応援しちゃう部分なのですよね。
曜ちゃん好きの原点を改めて認識させられた気持ちです。

ここまでは完全新作です。
残りの3冊は総集編でした。
過去に頒布された同人誌を再録してる本ですね。
僅か3冊で5000円ほど(笑
高いけど、その分ボリューミー。
1冊1冊別個で買うよりかはお得なので、これからって人にはお勧めです。
サークルによって特色が出ていて面白いなと感じたので、この3冊の総集編の「纏め方」に焦点を当てます。

おこたみかん その2

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「にさんがろく!」さんの2年生総集編第2弾。
前作が66ページだったのですが、今回は186ページです。
商業コミックスとほぼほぼ同ページ数ありますw

この総集編の特徴は、キャラクター解釈が一貫しているところ。
作家さん(サークルさん)にもよりますが、キャラクター解釈や立ち位置、世界観など同人誌ごとに変えて来ることが多いです。
特に世界観については同一視できないことが大半ではないでしょうか。
つまりは、シリーズものを除いて、同人誌間に話の繋がりを見出せないのです。

「にさんがろく!」さんの過去の同人誌も明確な繋がりはありません。
1冊ごとに閉じた世界観で成り立ってます。
しかし、キャラ解釈にブレが無く、そこが一貫している為に「まるで繋がっているように見せる」ことは可能なのですよね。
過去の同人誌との「間」を埋めるように描き下ろし漫画を描かれている点が「繋がり」を補強しており、連作短編集的な趣で読む事が出来ます。
やや季節感に矛盾もありますが、そこはご愛嬌でしょうか。

1つのキャラ解釈による長めの同人誌を探している方には、うってつけの総集編と言えそうです。

CANDY

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「drop」さんの総集編。
ようちかを中心に、黒澤姉妹やオールキャラの同人誌4本に描き下ろしやweb再録漫画など盛り沢山な150ページ。
3冊の中では一番お値段高めですが、カラーページが多い為なのでしょう。
巻頭のフルカラーイラスト10ページ(web再録)をはじめ、同人誌の表紙もカラーで再録。
豪華な仕様になっています。

さて中身ですが、コンセプトが決まっているという訳ではありません。
「おこたみかん」が2年生中心の総集編、後述の「恋色AQUAMARINE」がようちかオンリーなのに対して、今作は「ラブライブ!サンシャイン!!」という大きな括りしかありません。
ようちか多めですが、「過去のdropさんの同人誌の総集編」という形。
なので、一般的な「短編集」に近いノリですね。

そうですね。
1人の作家さんの「成長」とか「向上」とかを見るのが好きって方にはお勧めです。
ここでいう「成長」は画力についてですね。
2年前と現在では、見比べると結構違います。
発行順に収録されているので、この違いについては非常に分かりやすく感じられるんじゃないかな。
描けば描くほど、慣れてもくるだろうし、単純に上手くもなっていく。
その過程が見えてくるので、面白いです。

作品単体としては、冒頭の「ここはいったいどこですの!?」が好きかな。
黒澤姉妹の小学生時代のお話で、TVシリーズとのリンクを意識されたもの。
μ’sとの接点など「あったかもしれない」という妄想を逞しくさせてくれるのは、同人ならではです。
感動的に纏め上げている点も個人的に好みでした。

恋色AQUAMARINE

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サークル「むしやき!!」さんの総集編第3弾は、ようちか!!
なんちゅうのかな。
凄い本。
ようちかが好きなら、絶対に購入すべき総集編。

先ず仕様を纏めてみましょう。
サイズはA5版。4コマ漫画のコミックスとか完全版と同じサイズです。
極厚の222ページ(ページ数書かれて無かったので数えたw)。
そして、同人誌では珍しいカバー付き!!
商業誌のコミックスと遜色ない仕様です。

収録されているのは、同人誌再録4本。
web再録漫画13本計65ページ。(一篇だけよしりこ)
描き下ろし漫画2本。

百合度も様々。
友情の延長線上の軽い感じからセ〇クスしちゃうくらいのガチなモノまで。(一般同人なので、18禁的な表現はありません)
幅広く「ようちか」を楽しめます。

全体の傾向としては、心理描写に重きを置いたシリアス目。
web再録漫画は比較的1本あたりのページ数が少なめなので、コメディやギャグ調のものが多いですが、それ以外は曜ちゃんや千歌っちの内面に目を向けたやや重い感じの漫画になっています。
独自解釈を入れつつも、原作を尊重した世界観・設定になっている為、原作のノリ(に近い作風)でようちかという二次創作を愉しみたいという方にオススメしたい総集編ですね。

紙を青やオレンジという珍しい色にして「ようちか」を演出するなど細かい部分にも「ようちか愛」が溢れています。
作者・上林眞さんの情熱が注ぎ込まれた渾身の一冊です。

まとめ

総集編は高価です。
が、通常の同人誌2~3冊分のお値段で150ページ以上の漫画を読めちゃうので、バラバラで買うよりもお得です。
コスパは断然良いです。

けれど、「中身の確認」は通常の同人誌以上に気を配る必要があると思います。
同人誌は基本コンセプトが分かりやすく前面に出てますよね。

例えば、僕はようちか好きなので、ようちか本しか興味がありません。
他のカップリングの本は目当てじゃないんです。
同人誌は、その点見分けがつきやすいのですが、総集編になると難しい。
複数のカップリングを混ぜ込んだものも存在するからですね。

さて、3冊総集編を買いましたが、他にも気になってるのはあります。
1つは「ぷらねたりうむ」さんの「だいすき」。
ようちかオンリー総集編!!
好きなサークルさんの1つですが、収録されている同人誌は全て所持済み。
描き下ろしだけの為に1500円を出すのに躊躇してしまい、購入を見送ってしまいました。
でも、描き下ろし漫画読みたい。

もう1つは「未来じゅら~!!!!!」。
「ホンノキモチヤ」さんが送るよしまるの幼稚園時代の4コマ漫画シリーズの総集編。
こちらも既刊2冊持っていて、自分の読んでない漫画の割合が不明だったので、取り敢えず見送ってしまいました。
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この辺、お金に余裕が出来たら買いたいかな。

さておき、今回買った総集編は3冊とも満足度高かったです。
「同人誌買ったこと無いけど、気になるなぁ」って人は、先ずは総集編から購入されるのも面白いかもしれません。
一見高価で「失敗」した時のリスクが高く思えますが、コスパ的には普通の同人誌よりも良いですので。
作家さん(特定サークル)目当てだったり、特定の好みのシチュエーションがあったりするならば、特にオススメですね。

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