2019年夏アニメの総括

この記事は

僕が視聴した2019年夏アニメの感想です。
ネタバレあります。

はじめに

ブログを移籍して、初めてのアニメ総括になります。
夏アニメで視聴したのは6本。
ここに春アニメからの2クールアニメを加えて、総括を書きます。
宜しくお願いいたします。

荒ぶる季節の乙女どもよ。

まさか原作より先にラストを見届けることになろうとは。(原作はコミックス派)

高校生まで純潔を守って、遅ればせながらも性について意識するというのは、そこだけでリアリティに欠ける事と言えそうです。
ただそれだけに、高校生と言う「大人」と「子供」の狭間を揺蕩う貴重な季節を生きる少女たちのリアルな鼓動を感じました。
「…何言ってんだ、おめぇ」とか言わんといてください。
自分でも何を言ってるのかいまいち理解できてませんが、ニュアンスを感じ取ってください。

絶妙にあり得ない(高校生でも付き合ったことのない女子なんていないって言いたいわけでは無くて、そういう子が5人も集まってること自体が稀かなと)キャラクターだからこそ、高校時代と言う微妙な年代の、ややもすると重くなりがちなテーマについて軽妙なコメディタッチで活写できていたと思いました。
やっぱり言いたいことがはっきりしないのが、もどかしい。

噛み砕くと、コメディタッチにすることで視聴者に軽い気持ちで視聴させて、それでいて、しっかりとテーマ性を持たせた物語を濃密に描き切っていたなと。
この辺のバランスや構成が岡田麿里さんらしさなのかなと個人的には思っています。

欲を言えば、作画面でもう少し頑張って欲しかったのですけれど、シナリオ、演出、音楽、キャストと満足感の高いアニメでした。
原作ファンとしても大満足。

彼方のアストラ

1時間スペシャルを2回行って、実質全14話分。
待遇も破格と呼べるものでしたが、なによりもクオリティが群を抜いていました。

中でも特筆すべきはシリーズ構成。
毎回の引きが素晴らしかったのもそうですけれど、原作エピソードの並べ替えやオリジナルシーンの追加で原作の素晴らしさはそのままに、アニメらしさもプラス。
カットされて残念なシーンもありましたけれど、それらは本筋には関係してこないところに絞られていて、逆に追加されたオリジナルシーンは、本筋の補間になっていました。
故の先述の評価となりました。
これほどまで満足できたアニメ化があっただろうかって位に楽しみました。

からかい上手の高木さん2

攻めまくる高木さんの可愛さったらもう。
最早好きを隠さない高木さん、最高ですね。
1期には無かった2期の魅力でした。

もう1つ、1期と違っていたのは、シリーズ全話を通して繋がりを持たせていたこと。
時系列がバラバラの原作も、並べ替えるとちゃんと繋がって見えるものですね。
新たな発見でした。
エピソード間の繋がりを意識した構成のお陰で、最終回のオリジナルエピソードが自然に溶け込んでいたと思います。
高木さんが西片に惚れた理由の一端が見えたシリーズに見えました。

ただ残念なのは、元高木さんのカットを出してくれたのに、当該エピソードが無かったこと。
ちーを見たかったのにぃ。
これはもう3期はやってくれなきゃですね。

鬼滅の刃

ufotableというだけで、超高クオリティを期待してたのですけれど、まさか期待の上を行くクオリティを魅せてくださるとは。
すげぇ。すげぇ良かったですよ。

手書きアニメーションもぬるぬると動くのに、そこに3DCGを違和感なく溶け込ませてくれるので、縦横無尽に駆け回る炭治郎達の活躍を変態的なカメラワークで魅せてくれて、毎週30分があっという間だった。

特に19話は凄かったなぁ。
圧巻でしたね。
神楽の舞の作画で、一体どうなってんだって唖然とする動きを見せてくれたと思ったら(CGらしい。本当に…?全然気づかないレベル)、 ヒノカミ神楽の魅せ方が鳥肌物。
格好良すぎて、本当にヤバかった。

テレビシリーズの時点で下手な劇場版よりもクオリティ高いのに、劇場版とかどうなっちゃうんだろう。
しかも僕が原作で初めて面白いと思った「無限列車編」。
どれだけハードルを高くして待ってても、余裕で超えていくんだろうな~。
楽しみ過ぎます。

コップクラフト

賀東先生の原作を読んでみたかったというのもあったし、吉岡茉祐さんがメインキャラのCVを担当するという事もあって、視聴を決めました。

いや~、オープニングの格好良さは白眉でしたね。
オーイシマサヨシさんの主題歌との相性も抜群で、スタッフクレジットも映像のスタイリッシュさを損なわないように工夫されていて。
スピード感溢れる「海外ドラマ風」映像を一層引き立たせていたと思いました。

本当、オープニングは素晴らしかったです。

女子高生の無駄づかい

実は2話から視聴して「面白いかもしれない」という感想を持って、気づいたら毎週毎週楽しみに放送時間を待ち構えていました。

夏クールで一番笑ったアニメだったなぁ。
7話とか腹筋ヤバすぎでした。
数多の中二病キャラを押しのけて、ヤマイが一番笑いを取れるんじゃないかな。
ヤマイとワセダの絡みが大変宜しかったです。

あと、ロリが可愛い。
ロリが可愛かった。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ

「ダンまち」シリーズは「ソードオラトリオ」や劇場版を含めて、バトルの演出が残念な部類にあるなと個人的には思っております。
緊迫感や迫力を見ていて感じないんですよね。
どうも淡々と進んでいるように見えちゃうんです。
この辺が、原作ファンとしては物足りない部分。

今期も「戦争遊戯編」は盛り上がることなく集結してしまった感が強かったのです。
原作ではもっと盛り上がったんだけれどなぁと。

ところが、後半の「戦闘娼婦編」は、きちんとクライマックス感が今までで一番出ていたように思えました。
やっぱり尺の関係もあるのでしょうね。
起伏を付けるには、ある程度の緩急が必要ってことなのかな。
緩く進めるところ(ピンチになるシーン)と早く進めるところ(一転、反撃に出るシーン)の差をはっきりとさせるには、ある程度の尺が必要でしょうし。
尺にほとんど余裕がなく、一定のペースで進まざるを得ないところに、バトルシーンの魅力の無さが出てしまったのでしょうか。
素人が生言ってすみません。

えと。
3期は大きな物語に突入します。
尺をたっぷり使って、今までにないバトルの盛り上がりに期待したいところです。

とある科学の一方通行

一方さんがとんでもないロリコンであるという認識を強めるだけのシリーズでした。
強すぎるというのも考え物なのかな。
主人公なのに活躍が制限されているように思われ、持て余してる感を覚えました。

エステルが主人公然として終始動いていて、彼女による彼女の為の物語感が強かったなぁ。(イサクとかぽっと出のラスボス出されても、「エステルの物語」を強める効果しか無くて、一層一方さんが端に追いやられていたかな)
どうせなら、シリーズ恒例となっている2クールで出来なかったのでしょうか。
「超電磁砲」シリーズのように、前半を原作エピソード、後半をアニオリという形ならば、原作ストックが足りなくても問題なかったでしょうし。
その際は、「超電磁砲」1期のように、前半の続き的な物語を後半に用意してくれると前半の不満点も吹き飛ばせたのかなと。
一方通行が中心となったバトルを描いて欲しかったです。

MIX

人の死なないあだち漫画は面白いなぁ。
毎回こうであれば良いのに。

野球漫画と言うよりもラブコメ漫画としての向きが強かった「タッチ」の世界観で本格的な野球漫画をやってみましたと言う作品…なのかな。

実のところ、原作漫画は多く読み込んでますが、あだち先生原作のアニメを真面に視聴するのは初めてだったりします。
だからか、キャラデザの牧孝雄さんによるあだち先生の作画タッチの再現レベルには驚かされました。
最初の頃は「うめえなぁ、似てるなぁっ」て毎回感心してました。

絵以外の点も、非常に爽やかな青春スポーツアニメという空気感があって、楽しく半年間視聴できました。
最終話エンディングが「その後彼らは甲子園を制しました、めでたしめでたし」というノリでしたけれど、あれはアニオリだよね?
原作はまだ続いてますし。
てっきり「ヒロアカ」4期の後に2期やってくれると信じてたので、ちょっとがっかりしちゃいました。

終わりに

夏開始のアニメという括りでは「彼方のアストラ」が頭数個分抜きんでていました。
迷わずBD-BOXをポチるレベルでした。
これは僕の人生の中でも上位に入ってくるほど。

2クール作品では、「鬼滅の刃」の凄さは特筆ものでした。
アニメ好きとして、この作品のクオリティを否定することは絶対に出来ませんね。
アニメ化の1つの到達点だと思う。

近年「ジャンプアニメ」の飛躍が目覚ましいですけれど、この2作品も凄かった~。
特にしっかりと完結した「彼方のアストラ」は歴史に残るアニメだったと声を大にして言いたいです。

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