「図書館問題」と読者が真剣に向き合う時代が来たのではないか

この記事は

図書館の問題について書いてます。

はじめに

学生時代にお世話になった公共施設があります。
言わずもがな図書館ですね。
社会人になってから全然利用してませんが、当時は学校の宿題の為に通う事がありました。

夏休みの課題図書とか宿題の調べ物とか。
図書館では無いと得られない知識を得る為に、足繁く通っていました。
懐かしいですね。
割と近くにあるので、小学生の足でも行きやすいというのもありましたしね。

そんな図書館にまつわるお話。
作家と言う視点に立つと、図書館ってどういう立ち位置なんだろうと不思議に思ったのが切欠です。

作家側の一主張

調べてみると、ありました。
nikkan-spa.jp
小説家である樋口さんが、自身の見解を載せていらっしゃいます。
ちょっと纏めてみましょう。

・図書館で新刊書籍を初版から半年は扱わないで欲しいとお願い
・「図書館=新刊をタダで読める場所」という認識が釈然としない
・お金がある人、余裕のある人は、図書館で気に入ったら、書店で買ってくれると嬉しい

図書館は出会いの場であり、素晴らしいところだという見解の上で、作家としては、きちんと買って欲しいという本音が書かれています。

作家としては当然の主張ですよね。
大雑把に括れば、この問題も、新古書店の問題も、ネットカフェの問題も根は同じなのですから。
作者側には殆ど利益にならない。

図書館問題に漫画は無関係だと思われるかもですが、そうではないです。
場所によって取扱っていない図書館も多いですが、一部の図書館では、漫画はもちろんCDなんかも無料で貸出してたりします。
僕の近場では、東京都大田区の図書館がそうだったと記憶しています。

この問題、僕ら消費者側から立って考えてみます。

消費者にとっての問題

最大の問題は、作家が断筆してしまう恐れがある事です。
そこまでいかなくとも、新刊が出なくなる可能性を考えると、妄想では片付けられなくなります。

出版社も慈善事業で本を出版している訳ではありません。
当然売り上げの芳しくない作品は切られてしまいます。
それは、続刊の発売中止、増刷されないという形で、僕らに直接影響してきます。
欲しくても売って無い。読みたくても読めない。
最悪のケースですよね。

たった1冊、2冊売れなくとも関係ないでしょというのは浅薄です。
実際に作家が問題を提起している以上は、「他人が買い支えてるんだから、自分だけは」というへ理屈は通用しません。

図書館は確かに便利な場所です。
絶版となった書籍など一般の流通経路では入手が困難な書籍も置いてある事があったりして、しかも、利用が無料というのは強みです。
小学校では、利用が推奨されるし、悪い面なんて教えられる事は無い。
活字に親しむ場として、図書館以上に優れた施設も無いでしょう。

しかし、問題を孕んでいる事も共有すべき時期なんではないでしょうか。
漫画を掲載している違法サイトが問題として顕在化しているからです。
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違法サイトを利用している人は、それが何故いけないのかという根本を理解していません。
「フリーブックス無くなってつまらない。これから何処で漫画読めばいいの?」
実際に男子高校生が口にしていたのを耳にしたのですが、愕然としました。

学生だからお金が無くて新刊をなかなか買えないというのは理解できます。
だからといって、無料で読める事が当たり前・常識だと思っていい訳ではないです。
彼らは、自分達の行いが、将来的に「好きな漫画が永劫読めなくなる可能性」には見向きもしてないのでしょう。

何故見向きもしないのかと言えば、社会が教えてないからなのかなと。
今の教育現場を知らないので浅はかなことは言えませんが、学校で教育しないといけない時代なんじゃないでしょうか。

図書館の利便性を説明し、同時に抱える問題にも踏み込んで教える。
ひいては、ネット社会。
タダで著作物に触れることが違法であることを分からせる。
(厳密に言うと「読むだけなら」違法ではないんですよね。法整備が遅れすぎてるのも問題)

他人ごとではないんです。
作家の問題は、僕ら読者の問題でもある。
しっかりと現実を見ていかないといけないのかなと考えます。

終わりに

と、ネットカフェを利用している人間が言っても説得力皆無ですね。

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