番組フォーマットに関する演出についての一考察

この記事は

「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」中心のつもりの記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

TVアニメの番組フォーマットは、一つ基本的な型があります。
オープニング⇒本編Aパート⇒本編Bパート⇒エンディング
です。
「サザエさん」のように1話3本立ての場合は、
オープニング⇒本編Aパート⇒本編Bパート⇒本編Cパート⇒エンディング
という感じです。

細かく見ていくと、警告パート、アイキャッチ、次回予告等々ありますが…。
さておき、これを基本として、まあ、色々なパターンがありますよね。
オープニング前に存在するアバンがあったり、エンディング後にCパートを設けたり。

いずれかのパートを失くすパターンもある。
オープニングを省く手法は、初回や最終回などで良く見られるパターン。

なんにせよ、このフォーマットを弄る事そのものが演出と成りえるのが漫画には無いTVアニメならではの特徴。
最も分かりやすい演出と言えるんじゃないかな?
分からんけれど。

この事についてつらつらと。

あらすじの処理が上手かった「名探偵コナン」

ストーリーものでよくあるのが「前回までのあらすじ」パート。
これをどう処理するのかが、制作側にとっても頭の痛い部分…かもしれないw
勿論無くても良い部分なんですけれどね。

多くのジャンプアニメでは、これを引き伸ばしに使ってます(笑
「DRAGON BALL」が最も有名なのかもしれない。
Aパートの半分といっても決して大げさでは無い位、あらすじが幅を利かせていました。
今なら「ONE PIECE」もなかなかに凄い。
ワンピの場合、日曜日のローカル枠に移動してからはエンディングが廃止されたため、オープニングが長くなりました。
また、番組終了後のCMを削り(つまり、次番組の「笑っていいとも!特大号」がすぐに始まる。関東では。)、AパートとBパート間のCMの時間を通常の倍にしています。
しかもAパート冒頭は長い長いあらすじ。
録画分を見ている時は、早送りが超活躍する番組だったりします。

なんか横に逸れました。
えっと。
このあらすじの処理方法として、僕が最も上手いと感じたのは「名探偵コナン」ですね。
といっても初期の「コナン」ですが。

番組初期の「コナン」の前後編時のフォーマットは、基本的に以下の通りでした。
先ずは前編。
オープニング⇒本編Aパート⇒本編Bパート⇒エンディング。
実に基本に忠実であり、特段言及するような部分はありません。

でも、後編が工夫されていました。
オープニング映像を通常のモノとは変え、前編の本編映像を流していました。
つまりは、オープニングを前回のあらすじに充てていたのです。

初期コナンは、今では前後編にするような話でも、たったの1話で描いたり、3話使うようなエピソードでも2話にしたりと非常にテンポよく描いていました。
(「コナン」で前後編のエピソードが増えたのは、一種の引き伸ばし行為なのでしょうね。)
その為、本編内であらすじに割く時間が取れず、結果としてオープニングを利用する事になったんじゃないかなと想像。

まあ経緯はどうあれ、非常に素晴らしい演出手法だったと感じました。

ギャグにしていた「銀魂」

放送フォーマットをギャグに転嫁して、徹底して弄りまくったのが「銀魂」。
オープニングは毎回同じ映像であるという「常識」を利用して、これをギャグにしたこともありました。
第224話のオープニングとか、当時爆笑しましたもの。

フォーマットを最も弄っていたと感じたのは、第160話。
話数を調べるのに、すげえ時間喰ってしまいましたが、なんとか判明w

「多毛さんアワー 笑ってよきかな?」という「いいとも」のパロディを使って、尺稼ぎ(「銀魂」では迂回ルートと呼ばれてます)をしていた時期の回です。
この回が余りにも型破り。
これは多分映像を直に見て貰った方が早いという事で、ニコニコ動画に該当部分だけを編集した動画が上がってましたので、ご紹介。

本放送時には、タモ(多毛)さんが「一旦CMで〜す」と言った直後に本当にCMに入りました。
AパートとかBパートとかアバンとか。どこがどうなっているのか分からなくなるくらい変則的な事をやっていて。
ファンから毛嫌いされる事の多い「引き伸ばし」までをギャグにしていて、それを「変則的なフォーマット」で表現している。

これ以外にも挙げればキリが無い程フォーマットを弄る事をしていた作品でした。

「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」

現在放送中の「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」。
このアニメも一風変わったフォーマットを取っています。

2話見ていて、おやっ?と。
Aパート見ていて「なんか長いな…」と感じていたのですが、CM明けのBパートを見てビックリ。
一瞬で終わってしまい「もう終わり?」と思ってしまった。
正直何があったのか全く分からなかったのです。

というのも、固定概念があったからですね。
基本本編となるAパートとBパートの尺は、ほぼ同程度となっています。
およそ8〜10分程かな。
特に「何分で無ければならない」という決まった定義こそ無いのでしょうけれど、多くがそうなっているので、自然とこういう刷り込みがされていた。
そんな中、初見では気づかなかったのですけれど、今作では明らかにこの概念を崩している。
1話こそ通常仕様だったけれど、2話、3話は変則的でした。

そこで2話を細かく調べてみました。
フォーマット的には、
アバン⇒オープニング⇒本編Aパート⇒本編Bパート⇒エンディング
の流れです。

アバンは、通常より少し長く約5分30秒
CMが入り、開けて本編Aパートは、なんと約14分30秒!!
体感で「長い」と感じたのは当然で、実際多少長い尺が取られていました。
その後CMを挟んで始まったBパートは、僅かに1分程(笑

非常に面白い特徴的な構成です。
ここまで極端ではありませんが「平成ライダー」も似たような構成を取ってます。
やはりAパートの方を長くしている。

何故このような構成を取っているのかは分かりません。
特に意味がある訳でも無いかもしれません。
けれど、自然と最後まで見れちゃう構成のような気がします。

チャンネルを変えるタイミングってどこだろうか?と考えてみると…。
一番は、作品をつまらないと感じた時ですね。
問答無用で変えます。
次にCM中かな。
意味もなくザッピングする事もあります。(アニメ見ている時は絶対にやらないけれど)

世間的には、エンディング中も多いみたいですね。
映画でもスタッフクレジットが流れている間、まだ場内が暗いのに、席を立つ人が多いですし。
同じような理屈で、TVでもエンディングを最後まで見ないで変える人が多いんでしょうね。
確か「平成ライダー」(「クウガ」等一部除く)でエンディングを廃止したのは、その為(視聴率向上の為)だった気がします。
そう言う話を聞いたことがあります。間違ってるかもですがw

閑話休題。
あくまでも僕個人の感覚ですが…CM中にチャンネルを変える事が多いんじゃないかなと思うのです。
そんなCMに入る前に大事な部分を全て見せたい。…という想いが込められているんじゃないかな?
オープニングとAパート間のCMは仕方ないとして、Aパートに比重を置いたのはその為な気がします。
それほどBパートが短いから。

「Aパートさえ視聴者に見せれば勝ち」位の気概を持っているんじゃないかとすら思う。

繰り返しますが、真意は分かりませんけれど、そんな事を思いました。
少なくとも、番組全体を振り返って「短く」感じる演出なんですよね。
それ程前述の「固定概念」が強く意識に残っている。
Bパートが短いだけで番組全体も「短く」感じちゃうから不思議です。

「楽しい時間は過ぎ去るのも早い」と言いますし、実際その通りです。
「番組が短く」感じる、故に「この作品は面白い」と感じる。
こんな事を多くの人が僕と同じように感じるならば、とっても意義のある演出なのかもしれません。

まとめ

番組には、基本的なフォーマットがあり、皆それを意識下で常に考えながら視聴しているんだと思います。
「常識」を刷り込まれている。
だからこそ、この「常識」が破られた時、より印象に残り、面白いと感じる。

アニメならではの演出の1つではないかなと思います。

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