「アオアシ」第1話冒頭で示された葦人成長の指針に今更気づく

この記事は

「アオアシ」の感想です。
ネタバレあります。

唐突な自分語りから始める

やっっっっと「アオアシ」のコミックスを買い始めることが出来そうです。
11巻くらいまではマンガ喫茶で読んでいて、以降しばらく読めていなかったのですけれど、我慢の甲斐ありました。
(マンガ喫茶行かなくなった)

2年前にうつ病になって、失職して…。
遂に遂に正社員になれましたよ。

正社員なんて10数年ぶり!!
……計算が合わないな…。

おっと。
どうでもいいっすね。
てなわけで、財布の中が潤ってきそうになって、蔵書も整理しました。
余裕が出来たので、「アオアシ」を買おうかなと。

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©小林有吾

だってさ、面白いですよね「アオアシ」。
着実にステップアップしていく葦人にワクワクが止まらない。

サッカーやったことのない・知識もない僕でも、彼が成長している様子が具体的に把握できるので、すげぇ面白いんですよね。
分かりやすいうえに専門的なので、素人も玄人も等しく楽しめる漫画だと思うの。

そんな素晴らしい名作の第1話を久々に読んでみました。
といっても、冒頭20ページほど。
webで試読できるのがここまでなので、続きはコミックスで読み直すとして…。
当たり前ですが第1話から「葦人の成長物語」であることを提示してたのですね。

第1話冒頭20ページが熱い!!

葦人ってスポーツ漫画の主人公の中でも、特異な部類に入ると思います。
経験者なのに、”サッカーを知らない”。
未経験者ならいざ知らず、小学生の頃から学外のクラブに入るほどの経験者。
けれど、自分勝手なプレイが行き過ぎたのか、どのチームからも追い出されていたという逸話が元チームメイトから語られています。

現チームである中学の部活でも、彼のプレイスタイルは変わっておらず。
チームメイトは「ただ葦人にボールを集めるだけ」。
葦人は「自分のトコに来たボールをポジション無視して単独で突っ込んで、シュートを打つだけ」。
女マネはそんな葦人の悪癖を受け入れきれないような態度ですが、部の顧問の先生(でしょうか)は、「点が取れたからいいんじゃないか~」と楽観的。

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©小林有吾

応援してる町のみんなもサッカーを知らないから、ただただゴールを決める葦人を応援するのみ。

第1話はいきなり試合描写から始まるのですが、葦人のダメなところばかりが描かれてるんですよね。

根っからのFW気質。
頭を使ってない。
ポジションやフォーメーションの意識も無い。
適切な指導を行える大人もいない。
現在のプレイスタイルを揶揄するどころか、応援する人間ばかりで、増長させている。

ただ、良いところもちゃんと描かれていて、それがFWとしての天賦の才能。
いくら地方の中学生同士の試合とはいえ、「サッカーをしてる」相手チーム11人に対して攻めてるのは葦人だけ。

葦人が抜群に上手いわけでも、頭を使ってるわけでもない。
相手が際立って劣ってるわけでもないのでしょう。

それでも、1人で攻めて、3得点も出来てるというのは、ただ我武者羅にフィールド上を動いているというより、自然に「敵のいない陣地に走りこめている」からなのでしょうね。
後に指摘される彼の才能の一端が垣間見えている気がしました。

ほんの20ページの間で、葦人の成長の指針が示されてるんですよね。

チームでプレイする球技であることを自覚させるために、葦人にはFW以外を学ばせる必要がある。
頭を使ってプレイさせる必要もある。
それらを経て、彼自身に自分の才能を自覚させる。

適切な指導を行える人間。
つまり、福田監督の下でサッカーを学べば、葦人は未来のエースストライカーにもなれる。
彼がそうなるまでの物語であるという指針が第1話の冒頭で示されていたのだなと。

初読では気づかなかったことですが、葦人の成長の過程を知ったうえで改めて読み直すと、新たな発見が出来るものですね。

僕も「なんで唐突に葦人がDFに!?」って驚いたものですが、ちゃんと読む人が読めば気づけるようになっていたのかもです。
サッカー知ってたら、先の展開も少しは読めたのかな。

終わりに

取り敢えず7月くらいから買い始めようと計画中。
楽しみ~。

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