「ビビッドレッド・オペレーション」 アローンの設定から見える明るくて優しい未来

この記事は

「ビビットレッド・オペレーション」の記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

色と合体と

出来るだけ毎週記事挙げられると良いなと思っています。
という事で「ビビッドレッド・オペレーション」第2話の記事行きます。

合体とは何ぞなと思った1話のヒキ。
その答えが描かれた回でしたが、まさかフュージョンだったとはw
これは予想外でした。

今回、赤のあかねと青のあおいが合体して、青いスーツに身を包んだ少女。
“主人格”はあかねっぽかったですね。
今作は4人の少女達が戦う作品らしいですけれど、
「4人から2人を選ぶ組み合わせ」 = 6(組)
と、最大6つの組み合わせの合体が描かれる可能性があって、合体後の姿も一定の法則がありそうですね。

恐らく、額にキスされる方の少女が合体後の主人格(メイン)となり、キスする方の少女の”能力”がより色濃く出るのかもしれません。
スーツの色もキスする側のイメージカラーに則し、武器もやはりあおいの持つモノでしたし。

さて。となると、4人が合体するとどうなるんでしょうね。
2人1組×2で、2人の合体少女が生まれて、その2人が更に合体する。
これって有り得そうですよね。

例えば
あかね(赤)とあおい(青)が合体して、あかね主体の青の少女が生まれる。
わかば(緑)とひまわり(黄)が合体して、わかば主体の黄の少女が生まれる。
2人の合体少女が更に合体した場合、どんな姿になるんでしょう。

あくまでも想像ですが、白いスーツを纏った少女になる気がします。
誰の意識が主人格になるのかは不明ですが、基本的には主人公のあかねかもしれません。

話を色についてに移します。
色の混合には2つのやり方があります。
加法混合と減法混合です。
前者を光、後者をインク(絵具)と考えると分かりやすい。

で、前者で見ていくと、色は混合を繰り返すと最終的に白になります。
これをそのまま作品に当て嵌めてみると、4つの色が溶け合って(合体して)、白になると考える事も出来るのかなって。

こうなると、白の補色である黒との対立とでもいうのかな。
それが明確になりそうです。

黒の少女・黒騎れい。
彼女は何者なのでしょう。
あかね達の当面の敵になるであろうアローン側に与するような動きを見せたりして、目的が見えません。
そもそもアローンとの繋がりはどうなっているのでしょう。
まだ他に人間の仲間がいるのか?
そもそもアローンとは何なのか?
謎は深まりますね。

この作品は、きっと最終的には4人の少女達と黒騎れいの”戦いと友情”を描いていく事になるんでしょうね。
ビジュアルイメージから連想するに。
んで、きっととても暖かく明るい未来が待っているんじゃないかなと。
そのような事を、アローンの設定から読み取っています。

何故アローンは人間では無いのか?

「ストライクウィッチーズ」でもそうだったようですが、今作も敵として設定されているものが人間ではありません。
宇宙生命体と見ても良いし、人間が作り出した人造兵器とも見れる。
兎に角とっても不思議で、ふわふわした謎だらけの存在であるアローン。

何故にこのような謎の敵を設定しているのか?
色々な理由があると思うのですけれど、僕としては、これこそ「高村監督の優しさ」なんじゃないかなと思ったのですね。

あかねもあおいも普通の少女として設定されています。
それは、この先出て来るわかばとひまわりも公式サイトの紹介文を読む限りは同じっぽいです。
何処にでも居そうな平和な世界に身を置いた少女達が、唐突に世界の命運を賭けた戦いの渦中に投げ込まれたわけです。
「戦える力」を身に付けても、心の中までは普通の少女と何ら変わらない筈。

そんな少女達に、いくら「誰が見ても悪い奴」だとしても、敵を殺させられるか?というと、まあ、NOと答えるのが普通の感性ではないでしょうか。
絶対に躊躇うでしょうし、どんな言葉で言い繕っても「人殺し」の業を背負わせてしまう事は必至。
「戦争」を扱う作品では、敵に止めを刺さないという事は考えにくいので、敵が人(生物)だと避けて通れない問題。

こういう事をテーマとしている作品もありますけれども、今作は、きっとこういうのを嫌う作りになっているんだと感じたのです。
少女達に「敵を倒しても、罪の意識に悩ませない」ような工夫とでもいうのでしょうか。
それというのが、アローンを「未知の、人間では無い存在」としているから。

どっからどう見ても生物では有り得ない外見。
命を持って無さ気ですし、中に人が乗り込んでいない事も…なんとなく分かるようになっている。
このような「機械」を「壊して」も、罪の意識…命を取ってしまったという感情は持ちえないですよね。
せいぜい器物損壊罪を犯してしまったぁぁと思う位でしょうか。
「器物」と見做すかどうかは別にして。

こう考えてみると、高村監督の少女達への優しさに思えるのです。
トマトが嫌いなのに、美味しかったと嘘を吐いていたという、何とも可愛らしい事で思い悩んじゃう程の精神なのです。
「人殺し」なんて出来ないでしょうし、してしまったら間違いなく悩み苦しむ。
そういう姿を描きたくないという感情が、アローンの設定に反映されているのかもしれないなと。

アローンという名前

このアローンの背後に黒騎れいを配しているのも面白いです。
アローンって何で「アローン」という名前なのか?と考えてみると、黒騎れいの事を見て納得してしまう。
「alone」。「孤独で」という意味の形容詞。
孤独な少女があかね達と出会い、時にはぶつかりながらも、やがて友情を育む。

アローンが滅ぶ時、れいは孤独では無くなる。
そういう明るい未来が想像出来る素敵な名前。

アローンの設定だけを考えてみても、優しさと明るい未来が待ち受けているんだろうなと想像出来て、そういうのが好きな僕はとっても嬉しくなります。

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