「劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星」解かれなかった最大の謎に対する考察

この記事は

「劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星」の感想です。
ネタバレあります。

そろそろ書いても良い頃?

公開から10日が過ぎ、そろそろこのような記事を書いても良い頃合いかなと思い、筆を執りました。
とはいえ、まだまだ興行はこれからが本番です。
こんなネットの端くれの糞見たいなブログで、運悪くネタバレを踏んでしまい、楽しみ・驚きを削ぎたくはない。

なので、これから見ようと思っている方は、これ以上はお読みにならないでください。
よろしくお願いいたします。

では、ネタバレ始めます。

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作中で解かれなかった最大の謎

怪盗キッドの真実。
殺されたはずの黒羽盗一が生きていたこと。
新一と快斗が従兄だと判明したこと。

どちらも驚きの情報でした。

ただ、同時に見終わっても疑問のまま残ってしまったことがありました。

結局、盗一は川添に変装してまで、何故函館に現れたのでしょうか?

まさか観客に生きてますサプライズをする為だけに現れたわけではないでしょう。
家族にまで死んだことにして、「何らかの目的」の為に身を隠している盗一が、身バレの危険性を冒してまで表に出てきたのには、余程の理由があったと思うのです。
しかし、作中ではその辺り一切が語られず。

もしかしたら脚本にはあったけれど、諸事情でオミットされたのかもと考えて、初めてノベライズも購入しました。

こちらですね。
小学館ジュニア文庫。

映画を作る過程で、様々な事情で脚本の一部を変更・シーン自体の削除があるというのは、有名なお話。
特に尺の関係で、泣く泣くカットせざるを得ないというのは、良く聞きます。

今回も同じなのでは?
だって、こんな大事な部分描かれてないとは思えないから。
そう思って読んでみたのですけれど、うん。

一切書かれてなかったw

正直得られる部分が殆ど無くて、唯一盗一が宝の隠し場所に残したメッセージカードの全容が分かったことでしょうか。
映画では読み切れなかったので。

ただ、これによって妄想が逞しくなったのです。
ということで、その妄想を書きます。

事実の整理

その前に事実の整理をしておきましょう。

映画本編の前の出来事。
盗一は斧江家初代当主のお宝探しに臨み、見事に見つけ出します。
宝の正体を知った盗一はそれを盗むことなく、メッセージカードと自身の手袋を残し、現場から去りました。
また、この時函館東照宮から星稜刀を盗み出し、工藤家に送っています。

その後、快斗が何らかの方法で、この件を断片的に知ります。
親父が狙っていた宝はなんだったのか?
一体どこに隠されているのか?
何故、盗まなかったのか?
好奇心に駆りたてられた快斗は、函館に出向きます。

同じころ、犯人によって斧江圭三郎の書き付けが関係者の目に触れる形で世に出ます。
犯人の思惑通りそれを目にしたカドクラと斧江拓三は、それぞれ宝探しを始めます。

そして、ここからが映画本編。
東窪榮龍の打った6本の刀。(うち脇差が2本)
拓三のもとに脇差2本。
ドバイに2本。
福城家の2本。
物語開始時点ではこのようになっていました。

この6本は、先ず脇差はキッドの暗躍の後に警察の下に渡ります。
ドバイの2本は、久垣が国内に持ち込み、犯人⇒カドクラ⇒キッドと順に渡り、最終的には警察へ。
福城家にあった残りの2本の刀は、川添(盗一)らが回収。
こうして警察に集まった6本の刀から、星稜刀の場所を突き止めた一行。

しかし、星稜刀は、前述のように既に盗一が盗み出しており、現在は工藤家の居間。
行き詰まったかに見えましたが、久垣が隠していたヒント(写真)らを手掛かりにコナンと平次は宝の居場所を特定。

すったもんだあって、宝は函館山中腹に隠されており、正体は暗号解読機であることが判明。
また、現場には1枚のメッセージカードと白い手袋が残されており、カードには

【Wake not a sleeping lion】

と書かれていました。
それを見つけた快斗は、親父に関する疑問を全て解消するに至りました。

妄想:盗一は何故川添に変装してまで、お宝争奪戦に「参加」したのか?

長くなりましたが、ここからが妄想です。
盗一は何故川添に変装してまで、お宝争奪戦に「参加」したのか?

「戦局を覆すほどの兵器」とも噂されていた宝ですが、正体はなんのことはない暗号解読機でした。
当時としては、確かに戦局を覆すほど重宝したものと呼べたでしょう。
けれど現代においては「使い物にならない遺物」。
スマホの方が優秀と快斗も言っていたように、現代では脅威でも何でもありません。
それは当然、既に宝を見つけていた盗一も知るところ。

そんなものが見つかり、例え悪党の手に渡ったところで、何の問題も無いはずです。
「恐ろしい兵器が悪党の手に渡らないよう阻止するために、生存していることがバレる危険性を冒してまで表に出てきた」とは言えません。

今回の盗一の動きを見ていると、カドクラを警戒していたのは間違いないでしょう。
宝を狙うカドクラを捕まえる、つまり、宝に辿り着かせないようにしていた。
けれど、その必要性がやっぱり分からないのです。

だって、カドクラが宝を見つけたところで、宝自体が使い物にならない物。
利用価値が無いからです。

じゃあ何故なのか?

もしかしたら、前提からして間違えているのかもしれない。
そう考えてみました。

「現代では無価値の暗号解読機」という前提が間違っており、実は「現代でも恐ろしい兵器たりえるもの」であったのなら?
そうしたら、盗一が全力でカドクラの野望を阻止に動いても、動機としてはおかしくありません。

この仮説を裏付けそうなのが、例のメッセージカードです。
盗一が宝の隠し場所に残していたカード。
そこに記されていた
Wake not a sleeping lion
の文字。
日本語に訳すと「寝た子を起こすな」。

ことわざですね。
「静かに収まっている物事に余計な手出しをして、わざわざ問題を起こすな」というような意味。

無用の産物の傍に置く言葉としては、かなりおかしい。
実のところ、現代でも通用する使い道が、件の暗号解読機に合ったのではないか?
盗一はそこまで見抜き、故に、メッセージを残したのでは。

そんな危険なモノ、何故破壊なりしなかったのか?と言うと、そこまでは分かりません。
観光地なので、無暗に破壊出来なかったという事情があったのかもですし。
しかし、少なくとも「宝の隠し場所に辿り着けないよう」にはしていました。
星稜刀を盗んでいた件です。

6本の刀の暗号を解き明かしても、星稜刀が無ければ、宝の隠し場所は分からない仕組みになっていました。
つまりは、星稜刀さえ盗んでおけば、宝は見つからないはずだったんです。

盗一の誤算は、2人の高校生探偵だったのかもですね。
襖に残った星稜刀の鍔の型。
函館東照宮の巫女さんが、星稜刀に残されていたヒントを覚えていたことも誤算の1つか?
ともかく、些細な点と点を結び付けて、星稜刀が無い状態で宝の隠し場所を特定してしまった。

閑話休題。
万が一を考えたのか。
盗一は、カドクラが宝を見つけてしまった時の事を考え、現役刑事に変装してまで現場に現れた。
こう考えると、一応の辻褄は合う気がするのです。

 

さて、もう一歩妄想を捗らせましょう。
カドクラのバックにいた外国人は何者だったのか?

ただの悪役?
かもしれない。
やはり「カドクラが宝(戦局を覆す兵器)を横流しする予定の相手」以上の事は分かっていません。

分かっていないからこそ、妄想の入り込む余地があります。

そいつら、仮にXと呼びましょうか。
Xは何者なのか?

Xこそ、盗一の命を奪い、ビッグジュエルを狙っている組織だったのではないか?

そうなると俄然、盗一が出てくる意味があるじゃないですか。
「現代でも通用する兵器」が自分を殺そうとし、息子まで狙っている組織に渡ろうとしている。
是が非でも阻止したいと思っても不思議ではありません。

 

もちろん何の証拠もありません。
ただの僕の妄想。

けれど、盗一が函館に現れ、警官に変装してまでカドクラを捕まえるのに躍起になっていた理由としては、十分な気がしないでしょうか?

終わりに

盗一が出現した理由、いつの日か大倉さんが語ってくれないかしら。

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