「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」第26巻感想

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「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」第26巻の感想ですよ。
ネタバレあります。

表紙がエモすぎた

なんだか久々に漫画のエントリーを書く気がします。
そいで「かぐや様」の感想も久々です。
最終章へと突入し、いっきにシリアスモードになった「かぐや様」。

フリーザやセル並みにムカつく兄達からどうやってかぐやを救い出すのか。
色々と不安ばかりの幕開けとなり、長くなりそうな気配を感じていたところだったので、初見時のインパクトが凄かった。

まるで最終巻のような表紙。

すわ完結かって位に、最後っぽいイラスト。
御幸とかぐやが抱き合って、2人共これまでで最高の笑顔。

これはとんでもない展開が待っているのではという期待を見事に上回ってくれました。

四宮雁庵は愛していた。

ラスボス。

これまでの物語から、僕は四宮家総帥を憎き最大の敵と見做していました。
かぐやを振り回し、人ではなく物として扱い、どこまでも冷遇し、精神的に縛り付ける。

御幸が倒す最後にして最強の相手。
それが四宮雁庵なのだと。

この印象は、正しくて、しかし、全てでは無かったようですね。
父としての役割を一切果たしてなかったし、物として冷徹に「娘」を使う一面も持っているようだけれど、かといって、愛していない訳では無かったようだ。
金庫の番号や田沼医師の話からも十分に伝わってくることだけれども、僕は何よりも、かぐやが四宮家であることが全てなのだろうなと思ったのです。

四宮雁庵が、かぐやの母・名夜竹のみを欲していた場合、中絶させることも出来た。
仮に産ませたとしても、その後赤ん坊だけを外に出すことだって可能だった。
そうはせずに、名夜竹亡き後も娘として家に置いていた。
男子のみの中、唯一にして初めての女子ということで、政略的な使い道を残していただけとも考えられますけれど、その線はほぼ無いと見ていいのでしょうね。
他に子を作れば良いのだし、それが十分に出来たのだから。

むしろ、かぐやが「最後の子供」である以上、操を立てていたのかもしれないというのは考え過ぎかしら。
(「操を立てる」って男にも使える言葉なのかちょっと曖昧模糊としてるのですが使わせてもらいました。)

ともにかくにも、政治的利用は考えの裡にあったのだとしても、かぐやを実の娘として置いていた事実こそが、彼がかぐやを愛していた理由に思えてなりません。

とまぁ、多少の印象の修正こそ入りましたが、それ以上に彼への印象を大きく変えたのが、御幸へのツッコミでした。
や。まさか「ここからはドシリアスモードで行きます」って展開をしてきて、「当初のラスボス」との邂逅でコメディをやってくるとは想像出来ませんってw

まさかまさかの雁庵ツッコミ。
作中一、二を争うであろう「コメディパートに出ないだろうキャラ」にツッコミを7回(僕調べ)もさせる御幸、マジ尊敬。

シリアスやってても不意打ちで笑わせに来る「かぐや様」本当大好きだw

かなりの修羅場を想定していた四宮雁庵との邂逅でしたが、あっさりと終わったのは予想外過ぎましたね。

タイトル回収

ベヤングの下りはツッコまないからね。
この流れで、本筋と一切関係ないアホ話で1話費やすのは何でやねんなんて思ってないんだからね。

さてさて、今作何度目なのでしょうね。
クライマックスが描かれたのは。

普通は1回しかないんだけれどね。クライマックス。

うううんと。
僕個人の意見ですと、大きく分けて今回で3回目かな。

1回目は、花火を見に行った時。
第5巻「花火の音は聞こえない」。
四宮雁庵に囚われ、他愛のない約束すら叶わないと泣くかぐや。
SNSにかぐやが呟いたSOSを拾った御幸が立ち上がり、団結した生徒会の力によってかぐやは「皆と花火が見たい」という願いを叶えることが出来た名エピソード。
白銀御幸の行動力に惚れ惚れするお話でした。

2回目は「二つの告白」ですよ、当然ね。
第14巻、アニメ第3期のクライマックスですよ!!!!!
文化祭での長編でしたけれど、本当に感動しました。
感動のあまり、ブログに記事を書きました。

その直後のかぐやちゃんが可愛すぎて笑いすぎたこともありますが、「かぐや様」の名エピソードを選べって言われれば、僕は迷わず「二つの告白」を挙げます。

周到に準備をして、これでもかというくらいシチュエーションを作って、痺れる演出で盛り上げる。
男として生まれたからには、これくらいドラマティックでロマンティックな場で告白したいと心から思えたシーン。
そりゃ、かぐや様も高揚してディープキッスしちゃいますよ。
無理もない。

さて、振り返ってみればこの2回。
御幸って奔走して汗水流して、素晴らしいトキメキポイントを作るんだけれど、あと一歩が足りてなかった。
花火は誘い出しただけで終わったし、文化祭も留学先に付いてこい止まり。
言葉には出来ずに「これだけやったのだから伝わってるよな」ってところで終わっていました。
むしろ仕掛けられたかぐやの方が動いてディープなキッスしちゃいましたからね。

かぐやにしたら、いよいよもって御幸に「告らせたい」ってなりますね。

で、ここまでやってくれたのだから、御幸なら素晴らしいロマンティックシチュエーションを作ってくれるはずだと信用できます。

かぐやがどの時点から根回しをしていたのかは、語られなかったので分かりません。
けれど、いつか必ず訪れる自らの最大の危機に御幸は最高の展開で助けてくれるはずだろうことは容易く予想できる訳で。
その時の為に、少しずつ、しかし、着実に仕込みをしてたんでしょうね。

最初からこのような展開は赤坂先生も想定されてなかったと思うんですよ。
作中でタイトル回収をするという考えも無かったんじゃなかろうか。分からないですけれど。
だから、後付けなんでしょう。
後付けなのではないかと思うのですが、だとしても、このタイトル回収は最高すぎますよ。

会長に好きだと言ってもらうために。
今まで御幸が最高の告白シチュエーションを自ら作っておきながら「好きだ」と言ってこなかったことを「利用」して、3回目の正直で遂に御幸に好きだと言わせた。
まさに「かぐや様は告らせたい」のタイトル通りの結末となりました。

素晴らしかった~!!!!!

終わりに

雲鷹の手下の眼鏡の青年のスーツがパッツンパッツンなのが気になりました。

 

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