μ’s視点で振り返る「ラブライブ!フェス」 「ラブライブ!フェス」一人語り

この記事は

「ラブライブ!フェス」について語りまくってます。
ネタバレ含みます。

はじめに

2020年1月18日、19日。
シリーズ9周年を祝したプロジェクトの目玉を飾るビッグイベント「ラブライブ!フェス」。
約4年ぶりにμ’sが復活するという事で、相当な競争倍率となった今回。
僕も落ちに落ちまくり、LVの優先まで外すという徹底ぶりに一時はダメかと思いましたが。
幸運なことに両日ともにLVで参戦出来ました。(その代わり、Day1は片道電車で2時間という遠出となりましたw)
今回はライブへの思いの丈をぶつけさせていただきます。

μ’s視点で振り返る「ラブライブ!フェス」

やはりなんといっても最大の注目は、μ’sですよね。
現地、LVと参加したほぼ全てのライバーがμ’sを見に行ったと言っても過言では無いでしょう。
Aqours絶対主義者の僕ですら、その為に必死にチケット争奪戦に加わったくらいですから。
そりゃ全員とは言いませんけれど、Aqoursファンも虹学ファンもμ’sを見に行ったことと思われます。

であるならば、劇的な演出を期待するわけですよ。

例えば、グループの垣根を超えた今回のライブ限りのショー。
μ’sがAqoursの曲を。
Aqoursが虹学の曲を。
虹学がμ’sの曲を。
シャッフルユニットがそれぞれの曲を歌うなんてのも考えられる。
年越し恒例となっているジャニーズグループのイベントのようなライブならではの構成も、それはそれで特別感を見る者全てに与えられていただろう。

例えば、「SUNNY DAY SONGの全員参加バージョン
劇場版に於いて、μ’sが中心となって全国のスクールアイドル達が披露した楽曲。
秋葉原の街をステージに見立てた壮大なパフォーマンスは、μ’sの物語のクライマックスを彩りました。
まさに今回に相応しい楽曲と言えそうです。
劇中同様に同一の衣装に身を包んだAqours、虹学、Saint Snow。
実際グループごとに色違いのフェスTシャツを着用されてましたので、「前振り」は十分整っていたんですよね。
あとは、μ’sが20人の「後輩」を引き連れて、披露するだけでした。
実現されていたらば、歴代のグループが同一のステージに上がる歴史的なライブを象徴するに相応しいシーンになっていたと思われます。

しかしながら、それらの妄想は全て妄想のまま終わってしまいました。
何故なのか。
期待してた分だけ、落胆している気持ちも無いと言えば嘘になります。

とはいえ、これらはやっぱり妄想に留めるべきことであり、無くて正解であったと今は思うのです。
先ず前者。
メンバーや持ち歌のシャッフルは、今回に限ってはやってはならないことでした。

最初に言った通り、殆どの人はμ’sを見に来てるのです。
「久しぶりに帰ってきた」μ’sを見に来てるのですよ。

これがもし、μ’sが定期的にライブを続けていたならば。
若しくは、恒例となったフェスであったのならば。
こういったライブならではの演出をファンは喝さいを以て迎えてくれるでしょう。
そうじゃありませんよね。
久しぶりに集ったμ’sが「μ’sの歌」を披露する姿をファンは最も期待してるわけです。
他の後輩グループが歌う「μ’sの歌」を望んでいるわけではないし、シャッフルしてる尺があるならば、オリジナルメンバーでのパフォーマンスに尺を費やして欲しいと願うのが普通の心境では無いでしょうか。

次に後者ですが、これはスケジュールの問題を想像すると難しかったのではないかと予想します。
μ’sのメンバーは、それぞれ「ラブライブ!」以外のお仕事に精を出されています。
人数も多いですし、9人全員のスケジュールを抑えられただけ奇跡と言えるのかもしれません。
久々のライブ。
9人全員揃っての練習時間も昔ほど取れなかった筈です。
ましてや後輩20人と併せてともなれば、「ゲネプロでしか出来なかった」と言われても納得出来ちゃいます。
やはり、過酷な制限がある中で最高のパフォーマンスをと考えると、なかなか現実的とは言えなさそうなのです。

という訳で、こういった特別な演出は一切無かったわけですが。
それでも僕は、μ’sに最大級のリスペクトが込められたライブ構成であったと感じました。

日ごとに振り返ってみます。

Day1 特別感を最大まで引き出した構成

最初の1曲目はどうなるのだろうか。
個人的に一番注目していたのが、ライブの出だしでした。
色々と考えて出した答えが、「僕らのLIVE 君とのLIFEでのスタートでした。

9周年を祝したイベントで、全ての出発点となった「ぼららら」で幕を開ける。
これ以上に相応しいスタートは無いと信じていたのです。
この考えは間違ってはいないと今でも思うのですけれど、現実はAqoursによる「未体験HORIZON」でした。
テレビで披露されたことはあるものの、未だライブではやったことのなかった最新シングル曲をいきなりぶっこんで来たわけです。

いきなり虚を突かれ、びっくりしました。
「μ’sで始まらないのか」と。
それからは意外性の連続。
虹学パートを経てのまさかまさかのAqours3ユニットの登場。
Saint Snowが大いに会場を盛り上げて、さぁいよいよ来るだろうと身構えていたら次もAqours。
引っ張るなぁというのが正直な感想でした。

「じらされた」のです。
来るか来るかというタイミングを悉く外されたのですから。

言葉は悪いですけれど、後輩グループは全て「前座」だったのですね。
大トリを務める主役をクライマックスで迎えるための前準備。

こう考えると、Aqoursのセットリストが非常にオーソドックスだったのも納得なのです。
「届かない星だとしても」
「MIRAI TICKET」
「青空Jumping Heart」
「恋になりたいAQUARIUM」
「君の心は輝いているかい?」
シングル曲やテレビシリーズOPを中心に構成。
どれもライブではお馴染みの楽曲です。
この「お馴染み」というのがポイント。
新曲やライブ初披露だと弥が上にも印象に残ってしまいます。
「主役ではない」ということで、そういった曲は避けたのでしょう。
これはユニットの選曲にも同様のことが言えそうです。
(唯一「未体験HORIZON」でサプライズがありましたが、これは「ライブの1曲目」なのでワザと印象に残る曲としたのでしょう)

虹学も同様。
2ndアルバムの曲は避けて、1stアルバムから選曲していました。
こちらも「Love U my friends」だけ例外ですが、個人活動を旨とする虹学で全員楽曲がまだ2曲しか無いので致し方なかったと思われます。

最後の最後まで登場を引っ張り、それまでのセトリでは、強く印象に残らない曲を選んでいる。
μ’sの登場を最も印象強くするために思えました。

さて、μ’sのセトリです。
先にも書きましたが、「時間」が無かったのだと想像します。
振りまで完璧にアニメーションと一致させる「ラブライブ!」。
いくらμ’sといえど、感覚を取り戻すためのレッスンは欠かせない筈です。
制限のある中で、1つでも多くの曲を披露したい。
そこで考え出されたのが、トロッコの活用だったのでしょう。

最早シリーズのライブでは欠かすことの出来ない演出となったトロッコ。
トリの曲や盛り上がる曲を披露する際に多用されてきたトロッコは、「振りを最低限に出来る」というメリットがあります。
狭い足場に3人ずつ乗り込むので、安全面からも派手なダンスは出来ません。
せいぜいが手振りに限定される為、巧妙に利用されていました。

とはいえ、ただ単にトロッコ演出だけだと折角のμ’s復活を彩れないからか、メドレーを披露してくださいました。
テレビアニメの楽曲をテレビサイズで6曲披露。

制限下での最大限のパフォーマンス。
そして、最大限の敬意。
Day1には、μ’s復活を楽しむための工夫が溢れていたと思います。

Day2 「特別」からの解放

てっきりDay1の構成をそのまま引き継ぐものと考えていました。
楽曲こそ微妙に変えつつ、大局的には同じものになるのかなと。

だからこそ、Saint Snow後にμ’sが来た時の衝撃は計り知れないものでした。
もうDay1から混乱させられっぱなし。
どんな意図があるんだろうと、考える必要のないことまで考えてました。
それでもライブ中はDay1では無かったアンコールがある為ではないかと推測してたのですが、終わってみればそんなことはなく。

いったいどういう事だったのか。
特に意味は無いのかもしれません。
それでも、僕はこう考えます。
μ’sを「特別な存在」から解放する為なのだと。

特別扱いするというのは、ともすれば「仲間外れ」とも見做せます。
敬いが過ぎると、「上」に見てしまい、同等に思えなくなってしまう。
「みんなで叶える物語」である以上は、それでは拙いですよ。

勿論尊重はするけれど、スクールアイドルとしては肩を並べる存在であるべきであって。
μ’sもAqoursも虹学も上下関係のない対等な関係性に見せたい。
それ故にトリをAqoursにゆずったのはないでしょうか。
実際Day2のμ’sの扱いは、「4つのグループの中の1つ」に過ぎない印象を持ちました。

Day1で主役に据えたからこそ、敢えてそこから外したのがDay2。
ライブ全体を通してみれば、全グループ同等のライブに見えました。

虹ヶ咲について

こういった「世代」を超えた特別のライブだと、馴染みのないグループに触れられるというのも長所ではありますね。
僕としては、虹学は「はじめまして」でした。
殆ど知識が無かったのです。(今もたいして変わってないけれど)

取り敢えずかすかすと愛が可愛いかもと思ってたくらい。
楽曲に関しては、ほぼほぼ知識ゼロ。

そんな訳で新鮮に鑑賞したわけですけれども。
近江彼方(鬼頭明里さん)の「眠れる森に行きたいな」良かったです。
鬼頭さんの歌、凄く良かった。
全体曲としては「Love U my friends」に惹かれました。

キャラについては、流石にライブだけでどうこうというのは無かったのですが、以前よりは興味が持てましたので、ちょいちょい情報を入れていこうかと思います。

終わりに

毎年だと有難味や特別感が薄れますが、もう1回2年後くらいにやって欲しいかな。
その時は、グループの枠組みを超えた共演など、フェスならではを期待したいですね。
その時はA-RIZEの3人もいてくれたらより良いな。
折角Saint Snowの2人が名前を出してくれたのですし。(Day2で佐藤さんがSSのMC時に「32人のスクールアイドル」と発言され、田野さんが最後の挨拶時に直接言及)
今回は制限がありそうな中、それでもなんとか良いものにしようと奮闘された全てのスタッフさん達の気概が見えた気さえしました。
非常に素晴らしいライブでした。ありがとうございました。

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