「劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星」ネタバレ感想 膨大なシナリオを纏め上げた永岡監督の手腕に脱帽

この記事は

「劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星」の感想です。
ネタバレあります。

函館に行くつもりではいました(読み飛ばし推奨)

今年の舞台は函館!!!
僕自身一度も未踏の地なので、この機会に行ってみよう!
そして、函館の映画館でコナンを堪能しよう!!!
と計画を立てたのですけれど、函館には大きな映画館って無いのですね。

小さい箱でもいいじゃんと言われそうですが、どうせなら大きなスクリーンで見たい!!
という贅沢に負け、「アニコナ」の聖地の1つである大阪にやってきました!!

ただ、流石に深夜の最速上映は、今年は遠慮して…。
朝一IMAXで鑑賞してまいりました。

クソどうでもいい自分語りによるネタバレ防止措置はこの辺にしまして、感想に入ります。

キッド関連を纏めた演出のお陰で見やすかった

歴代の劇場版の中でも今回は特に「描くべきタスク」が多かったんじゃないでしょうか。

土方歳三の刀に纏わる謎解き
殺人事件の犯人捜し
キッドが刀を狙う理由
平次と和葉の恋模様
キッドに秘された真実

主だったものはこの辺。
これらから派生して、斧江財閥の宝を巡る斧江拓三一派、カドクラ一味との熾烈な争奪戦。
そして、平次の告白を阻もうと北海道中を駆け回る紅葉。

当然のようにコナンだって活躍させないとだし、今回は沖田も出てくる。
出した以上は、何かしらの活躍を描かないといけない。

やることは山のようにあった。
下手すると観客を混乱させてしまうほど多くのタスク。

しかしながら、大倉先生の脚本からしてそうだったと思われますが、永岡監督の手腕で見事に整理されていたのかなと。
どうしてそう思えたのか。
個人的にはポイントはキッドの扱いにあったのだと考えます。

 

今回のメインはキッドである。
予告でも、メインビジュアルでも大きく扱われ、「遂に明かされるキッドの真実」という目を引くコピーも添えられている。

本編見る前のこの印象は、しかし、鑑賞後の今では少し違います。

間違いなくキッドがメインの1人だった。
その点においては異論はない。
けれど、所謂「キッド映画」かと言われると、それは違ったと思うのです。

冒頭の平次との対決
カドクラから刀を奪うキッド
真犯人に襲われるキッドとそれを助けに入るコナンと平次
沖田に扮して、堂々と捜査に潜入するキッド
中森警部が襲われ怒り狂うキッド
危機一髪の平次を助け出すキッド

要所要所で見せ場があるから印象こそ「キッドがメイン」として刻まれたけれど、全てかと言われると違う。
「遂に明かされるキッドの真実」もエンドクレジット後に配されていたりして、クライマックスには無いんですよ。
クライマックスでは、平次を助けただけで、ほとんど出てこない。
早々に「こういう謎解きは得意だろ」と刀の謎解きをコナンと平次に託したりして、終始どこか俯瞰して見ていた。

表立って前面に出てこないから、キッド関係のタスクは纏めて「脇に置いて」見ることができたのです。

もう一つ、「キッド関係」を纏めていた要素がBGM。
あの曲はなんだろ?
初めて聞いた気がします。
音楽が菅野さんに代わってから新録されたものだろうか。
サウンドドラックの曲名から推察して「華麗なるサーカス ~怪盗キッド登場~」だと思うのですけれど。
どこかコミカルなBGMがキッドが出てくる場面でほぼ必ず掛かるんですよ。

これこそ永岡監督の「タスクを纏める演出」の1つだったと思ったのです。
「このシーンは、キッド関係のタスクですよ」と音で観客に示す。
同一のBGMでまとめることで、曲を聴くだけで自然と「キッド関係のストーリー」なんだなと理解できる。

永岡監督はインタビューで

 「キッドは思い入れの深いキャラクターですし、(初監督作)『―紺青の拳』の続きを描くという解釈でもあります。
キザなせりふを恥ずかしげもなく言えるのが一番の魅力。
お辞儀の仕方や座り方も優雅。
その様式美は大事に描きました。
今作はそんなキッドの“真実”を巡る物語でもある。
目まぐるしい展開でも、お客さんにはそのことも忘れないでいただけるように演出も工夫を凝らしています」

と語っていました。
もしかしたら、このBGMで纏めることがそうだった…のかも?

入り組んでいた今作において、大きく「キッド関連」と「お宝争奪バトルミステリ」の2軸を分けていたこと。
その「分ける」方法にBGMを取り入れたこと。
このおかげで、スッキリと整理しながら見ることができました。

まさかのキッドの秘密

割と冗談でコナンとキッドは親戚なのではとXにポストしたのですよ。
原作105巻を読んでる最中に。

まさかマジだったとはねw

実際、当初はこのような設定は無かったと思われます。
メインキャラクターの顔が似通るというのは、漫画家あるあるですし。
最も有名なのがあだち充先生でしょうか。
「劇団あだち充」とか言われてますし、ご本人もネタにしてるくらいです。
青山先生も同じで、当初は似ていることをネタにしてます。
キッド初登場時に蘭に快斗と新一がそっくりだと言わせてますし、別の回ではキッドも青子と蘭が似ていることを暗に示してました。

いつからこのような設定を取り入れることにしたのかは検討もつきませんが、ただまぁ「声優同じ」問題に自分の中で納得できたから良かったかなと。

アニメ初登場時から暫くキッドの声優を勝平さんが務めることに納得してなかったんですよ。
何故主人公と同じキャスティングにしたんだと。
最近は全く気にしてなかったんですけれど、いとこなら仕方ないよねw

しかも父親同士が双子。
その子供同士が同じ声でも仕方ないとw

盗一が生きていたとはビックリでしたが、色々と腑に落ちる秘密でした。

総括

めちゃくちゃ面白かった。
近作では珍しく一部作画が残念な部分もあったけれど、それを差し引いても素晴らしい作品でした。

今までにないカット割りで、迫力が増していたアクションシーン。
お宝の謎解きは、二重三重になっていて、今までになく重厚だったし、探偵団の絡ませ方もgood。
殺人事件の方のビターエンドも納得できるものだったし。
(当時の戦争で暗号が重要な位置を占めていたことを思えば、宝の正体には理解できる)

何気にコメディ成分も多かったですしね。
伊織がヘリからスタングレネード投擲してたシーンは笑ったw
援護になってねぇよと。下手したらコナン事故ってたからねw
これが平次と和葉の告白に作用してきたのは、途中で読めたけれど、使い方が上手かったので良し。

忘れてならないのは蘭の活躍ね。
空からパラシュートで降下してきた平次にむせび泣く蘭は、今作最大の笑いのポイントだったと思うw
その直後に邪魔者を排除する手刀の速さといい、最強のコメディリリーフとして輝いていた。

キッドと平次にお株を奪われることなく、コナンも主役として相応しい見せ場もあったし。
間違いなく名作に入れられる作品でした。

 

この後、聖地・TOHO梅田で2回目鑑賞行ってきます‼

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