破壊神ビルスが破壊した次回作の望み 「DRAGON BALL Z 神と神」考察

この記事は

「DRAGON BALL Z 神と神」の考察記事です。
映画のネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

「DRAGON BALL Z 神と神」が公開6日間で動員100万人を突破したというニュースが先日出ました。
今年公開の映画で最速だそうですね。
これは、東映が公開前の目標に掲げた30億もほぼ確実と見て良いのかもしれません。
この週末で全国的に春休みが終わってしまうので、ペース的には落ちてしまう事が予想されてますけれど、まあ、初動6.8億叩きだした上に、既に10億オーバーなので、30億くらいまでは余裕で積めるのかな…と。

となると、シリーズ最高興収をも窺えるペースなんですよね。
これまでのシリーズは無印時代を含めて全17作。
興行収入ベースでの発表は2000年以降の為、この17作は全て配給収入発表だった為に、興行収入換算は難しいので、動員数で比較。

タイトル観客動員数(万人)
ドラゴンボール240
魔神城のねむり姫260
摩訶不思議大冒険190
ドラゴンボールZ220
この世で一番強いヤツ270
地球まるごと超決戦220
超サイヤ人だ孫悟空360
とびっきりの最強対最強390
激突!!100億パワーの戦士たち330
極限バトル!!三大超サイヤ人400
燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦350
銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴330
危険なふたり!超戦士はねむれない370
超戦士撃破!!勝つのはオレだ280
復活のフュージョン!!悟空とベジータ320
龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる240
最強への道???

※数字は「最強への道」を除きwikipediaより。
wikipediaのソースは「予約特典・ドラゴンボール最強への道・劇場版ご近所物語A5サイズ前売特典冊子」だそうです。

また、全て「東映アニメフェア(東映まんが祭)」内での上映故に、「DB」単独で弾きだした成績ではありません。

これまでの最高が「極限バトル!!三大超サイヤ人」のおよそ400万人。
上の注釈にも書きましたが、単独上映では無いので、これまた単純比較は出来ませんけれど、残り300万人超積めば文句なくシリーズ最高には届くと言ってもいいと思うのです。

そうなると、俄然期待が高まるのが”次作”ですよね。
映画だって夢を売る前に商売なのですから、稼げると判断されれば、シリーズ化という事にもなります。

今回の内容も「次作を夢見させる」ようなものでした。
結局悟空すら勝てなかったビルスよりも、もっともっと強い存在が沢山いることが仄めかされたので。

だからなのか、感想を巡ってみると思いのほか次作への期待が大きかったりします。
でも、僕は今回で最後で良いんじゃないのかなと思っております。

勿論ファン心理としては、次回作があれば諸手を挙げて喜び、劇場に足しげく通うはずですがw
それはそれ。これはこれ。とでもいいますか。
今回の物語から感じ取った想いからすれば、次回作は無くて良い…と考えます。

以下「GT」の事は横に置かせて書かせて頂きます(汗
御了承下さい。

悟空が負けたことの意味

サイヤ人ゴッドの設定は、個人の強さの限界を示していたと思っております。
この点、悟空自身悔しがっていましたよね。
物語では、そんな次元の違う力を経験して、早速自分のモノに悟空がしたという描写があったり。
一瞬とはいえ、悟空だけでサイヤ人ゴッドへの変身を見せたり…。
悟空個人のとんでもないポテンシャルこそ披露されてましたけれど、それを完全に身に付けたり、その上のレベルまで悟空が行く姿は描かれないと思うのですね。

何故なら、今回その姿が描かれなかったから。
悟空がビルスの上を行き、ビルスに勝たなかったから、次回作は無いと思ったのです。

悟空って強くなることに本当に貪欲ですよね。
魔人ブウの生まれ変わりが出来た事を知れば、家族をもほっぽって、ウーブを一人前に鍛え上げて戦おうとしたり。
そういう面は、今回の映画でもこれでもかと描写されておりました。

で、この「強くなりたい」という欲求の根源には、目標が必要だと思うのです。
亀仙人を始め、天津飯、桃白白、ピッコロ大魔王とピッコロ、ベジータにフリーザ、人造人間と。
悟空には常に超えるべき「目標」があって、それを糧に強くなっていったという側面があります。

この映画で示されたのは、そんな「目標」の集大成。
これまでは何とか超えて来たけれど、今回ばかりは何ともならなかった途轍もなく大きなハードルです。
しかも、そんなハードルも頂上なんかではなく、更にもっともっと上があることまでも分かりました。

悟空が強くなろうと俄然願うには十分すぎる目標です。
これが描かれた時点で、「ああ〜本当に最後の物語だったんだな」と感じたのです。

「DRAGON BALL」は、悟空が敵を倒した時点で、更に強い敵が出て来るという無限ループに入っていた作品です。
悟空が勝つから終わるんでは無くて、悟空が勝つから続いていたんですよね。

原作「DRAGON BALL」は、そんな無限ループを脱出する可能性を描いて終わりました。
悟空すら一人で勝てなかったと半ば認めた純粋ブウの生まれ変わりのウーブを出した事で。
まだまだ粗削りだけれど、修行次第では悟空をも凌駕する可能性を持ったウーブ。
悟空の「最強の目標」になり得る素材を出したことで、ようやく終われたのだと思っております。

今回の「神と神」は、それを明確に分かりやすく打ち出していたんじゃないかなと解釈しました。
確かにビルスは、自分よりも更なる上位の存在を仄めかしていました。
そんな奴らが、あるかもしれない次回作の”敵”として悟空の前に現れるというシナリオは、次回作を夢見る人ならば持ったはずです。
ですが、これは「次回作への布石」ではなくて、「更なる目標の提示」であり、「続き」ではなく「終わり」を臭わす発言であったのではないでしょうか。

悟空が敵わない存在を出した事で、無限ループを完全に脱したように感じたのです。
この映画でビルスが破壊したのは、界王星の他に次回作への希望だったのかもしれません。

まとめ

あ、でも、これはあくまで鳥山先生の描く「DRAGON BALL」という物語のお話です。
今回の映画も、この流れに組み込んで良い作品ですから。

だから「東映版DRAGON BALL」としての続きならば有り得るかもですねw
これまでみたいにパラレルな世界観での悟空の物語ならば、いくらでも描けそうですし。

ま、どうなるかは神のみぞ知る…という事で。
(全然上手い事言えてない。)

関連リンク

この映画の僕の感想です⇒「DRAGON BALL Z 神と神」 感想 "意外な決着"が齎した納得感
感想は、映画見た直後に殴り書きしたものなので、この記事と言ってる事が違うかもですwww

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