「カッコウの許嫁」第1巻感想

この記事は

「カッコウの許嫁」第1巻の感想です。
ネタバレあります。

吉河作品、初めて読みます

吉河作品、初めましてです。
「ヤンキー君とメガネちゃん」も「山田くんと7人の魔女」も実は全く読んだことがありません。
どちらもメディア化まで果たした人気作なのに珍しいですよね。
別に読まず嫌いしてたわけではないんですが、読んでこなかった理由は特にありません。

ただ、絵柄は好きだったので、気になる作家さんでした。
女の子、可愛いじゃないですか。
僕は、吉河先生の師匠の真島ヒロ先生の描く女の子が大好きなんです。
それこそ「RAVE」連載時、世間(2ch)では「O田先生のパクリ」だの「ニセ〇NE PIECE」だの言われてた頃から「可愛い女の子を描く作家さんだな」と思ってました。
ぶっちゃけ女の子の可愛さに関しては、尾田先生よりも断然上であると感じております。
吉河先生は、師匠に似たタッチで女の子を描いています。
僕のセンサーに当然引っかかっていました。

ただ、謎のスルー力を発揮してしまい、今作も実はスルーしそうになってました(汗
そんな折、マガジン公式サイトででかでかと扱われているのを見て、「あ。可愛い」と。
読まなかった理由も特に無ければ、読み始める理由もこれと言って無いんですよね。

長くなりましたが、そんなこんなで第1巻を購入しましたので感想です。

明るいラブコメに好感度大

「マガジン」の恋愛漫画は、どうも重いですよね。
良く言えばリアリティがある。
悪く言えばドロドロしてる。
タイトルが示すように今作も「新生児入れ違い」という重いテーマを扱っています。
(カッコウは卵を他の鳥の巣に置いて育てさせる托卵を行う代表的な鳥類)
ともすれば、シリアスでどこまでも重く憂鬱な展開になりがちなテーマを、こうもラブコメに落とし込むのは一種の才覚ですね。

「生みの子も育ての子もどちらも大切だから、子供同士結婚しちゃいなさい」という発想は、あまりにも子供たちの人権を無視した浅薄なものですが、親として見れば理解できちゃう分厄介ですねw
少なくともラブコメ漫画としては、これくらいハチャメチャな設定の方が良いし、良くも悪くも「マガジン」らしくないところも「軽いラブコメが読みたい」僕の好みに一致します。

主人公も、ラブコメにしては喧嘩が強かったり、好きな子に告白するために一心不乱に努力(猛勉強)するなどとウジウジ系や流され系ではない。
メインヒロインのエリカ含めて、取り違えを引きずっている様子は無く、キャラもお話もカラッとした明るさがあるので、この点も非常に好みにあいますね。

さぁ、では肝心の女の子ですよ。
一癖も二癖もあるエリカも良いし、なんなら次巻以降の幸(妹かわいい)の動向も気になるんですが、1巻では断然瀬川ひろにやられました。
「なんだこいつw」って思わずツッコんじゃう破天荒なキャラしてますね。

ひろが面白いキャラで良い

主人公・凪が好きなクラスメイトの女の子。
成績優秀、運動神経抜群、容姿端麗で明るく気さく。
男女ともに人気があり、後輩からも慕われている。
そんで、天然。そこがまた可愛いなんて言われるほど誰からも好かれている。
それが瀬川ひろという女の子。

彼女の好みのタイプが「自分よりも頭が良い人」と耳にしたもんだから、万年2位の凪は学年1位のひろに試験結果で勝つべく猛勉強しているというのが、簡単な2人の関係です。

常であれば、こういった設定は伸ばしに伸ばすじゃないですか。
告白なんて1つのクライマックスだし、確実にお話が動くわけですから。
成功しようと失敗しようと、彼女が出来て話が終わるか、ヒロインが1人いなくなるか。
他の選択肢もあるけれど、どうあれ物語を加速させる燃料には違いない。

まさか、それを1巻の中でやってしまうとは。
驚きました。
でも、結果を読んでもっと驚かされましたよ。

休み明けテストで1位を取った凪。
その日のうちにひろに呼び出されます。
ひろの表情とか話の持って生き方から見て、どうせオチがあるんだろとは想像に難くなく、実際オチがあるんですが。
それでもまさかひろが極度の負けず嫌いで、逆に「あなたには負けない」宣言してくるなんて予想できんかったです。

こうして1度目の勝利は、ひろからのまさかの逆告白で、愛の告白の機を逃した凪。
2度目は流石にずっと先だろと思いきや、2度目のイベントも1巻の中で発生。
流石に詰め込み過ぎやろ、どうすんやと。
というか、ひろはもうちょっと絶対王者の意地を見せてくれよとツッコミそうになりましたが…。

ひろ、良いキャラだなぁと。
「私に1勝しかしてないから、自分より頭いいなんて認めないんだからね。よって、君の告白は受理できません」(意訳)って(笑
断り方がどこまでも負けず嫌い。
こんなこと言われても、まぁ、諦めつかんよね。
通算で勝ち越せば付き合ってくれるんでしょとなるよね。
凪のリアクションは、まぁ当然だと思うの。

ただ、そうも行かなそうな衝撃の理由が判明して、次巻に続く。
凪の告白を断ったことの本当の理由になるのかな?

「ただ可愛いだけ」のキャラじゃないのは良いです。
よくあるような「表では優等生、裏では…」という王道ではなく、「読んでて引くほどの負けず嫌い」なのもコミカルで〇。
多少は前述の理由が原因なのかもですが、ほぼ地なのでしょう(笑

良いキャラしてて、好感度大でした。

終わりに

このままメイン4人の4角関係で終始してくれたら良いな。
追加キャラは、最近醒めちゃうので。

兎にも角にも1巻は期待通りでした。
今後も買い続けようと思います。

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