「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」第6巻感想

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「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」第6巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

映画が有終の美を飾ろうとしてますね。
コンテンツとしてまだまだ一線で輝き続けられる証として見て良いのではないかな。
この勢いに乗って、アニメをリメイクして欲しいな。

当時の「剣心」ってジャンプの購入者の男女比を変えたって言われるほど、女性ファンが居ました。
実際アンケートの多くが女性からだったそうで。
だからかアニメ版は耽美な女性受けしそうなデザインになっていて、「コレジャナイ感」が強かったんですよ。
特に「星霜編」とか、「誰?」って感じでした。

そういえば、「星霜編」のキャラデザは松島晃さんでしたね。
そう。アニメ「鬼滅の刃」のキャラデザ・総作監。
松島さんの画風ではなくて、プロデューサーとか監督あたりの意向だったのかな…。

脱線しましたが、和月先生のタッチを再現しつつ、ストーリーも原作をなぞりつつリメイクしてくれないかしら。

本編の感想とは一切関係のない話ですね。
感想に入ります。

小樽編感想

ギャグギャグしていると書いた小樽編もクライマックス。
いや~全力で観柳で遊び倒してますねw
5巻の感想で、観柳の贖罪がどうこう書きましたけれど、そんなものはなく。
ガトリングガンとのラブストーリーを見せつけられるとは思ってもみませんでしたw
一体僕らは何を見せられたんだろうか(笑

観柳の制作秘話を読む限り、「既に完結した」彼が再登場したのは、実写映画と宝塚版のお陰とか。
なるほどねと。
僕は宝塚版は未見ですけれど、香川さんの演じた観柳は「また見たくなる」程魅力的でした。
実写映画1作目は、佐藤さんの嵌り度、殺陣(アクション)のスピード感と、もう1つ魅力を挙げろと言われたら、僕は香川さんの観柳を挙げますね。
悪役に花があるとこうも物語は魅力的になるのかと、改めて感じたほど。
和月先生は宝塚版の方に特に感銘を受けられたっぽいですが、再登場させることになったのも納得でした。

そして、妙にギャグに走っていたのも納得。
そりゃ描き切った観柳を軸に据えるのなら、思いっきりハッチャけられますし、ギャグに特化するってものですね。

ただ、だからか余計に霜門寺の悪辣残虐さが際立ってました。
憂慮も躊躇もなく部下を手に掛ける霜門寺の、その「動機」もまた制作秘話を読むと、これは凄いと唸っちゃいました。

於野を始末した理由は色々と付けてましたが、その中に「剣客でも無い奴に敗けた」というのがありました。
喧嘩屋の左之に負けるような奴は「劍客兵器」には不要と言ってました。
本多も同様に、「重火器如きに敗けた」ことを理由としていた。

於野の制作秘話に「十本刀の反省」として、「劍客兵器」には刀剣を持たせることを意識しているとありましたので、その思想を霜門寺に持たせたのですね。
恐らく霜門寺だけではなく「劍客兵器」の信念となっているのでしょう。
元「十本刀」と「劍客兵器」の戦いで、この信念がどう扱われるのか大変に楽しみになりました。

札幌編感想

すわスティーブ・ジョブズの登場か…⁉
って、んなわきゃない。

阿部十郎。

元・新選組。
元・御陵衛士。
元・赤報隊。
そして、北海道で出仕し、退官後にリンゴ農園(果樹園)を営んだ人物。
近藤勇を撃った人物でもあります。

作中の多くのキャラと滅茶苦茶因縁ありまくりの人物が、上手いこと当時の北海道にいたんですね…。
斎藤は、新選組としても、御陵衛士のスパイ時代も一緒だった。
なにより永倉と共に「近藤の剣の道を絶った因縁の男」。

赤報隊と言えば、左之が所属していた部隊。
もしかしたら、左之とも面識があるかもしれません。

阿部十郎が、どう作中に絡んでくるのか…。
実在人物だけに無碍に扱われることは無いだろうし、死んだりすることも無い。
(この先明治40年まで存命)
物語にどんな波乱を起こすのか楽しみ。

終わりに

剣心、やっぱり体が万全じゃないのね。
「北海道編」で曖昧になっていた点だったので、きちんと「年々剣を振るえなくなっている」設定が生きていて良かったやら、悪かったやら。
ちょっと複雑。
設定の整合性を求めると正解なんですけれども…。

やはり、「次代」の弥彦の登場が待たれますね。
はやく北海道に来てくれ、弥彦~~~。
僕は成長した彼の活躍っぷりが見たいんだ~~~。

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