この記事は
「負けヒロインが多すぎる!」第8巻の感想です。
ネタバレあります。
サイン会レポ的な散文
あれ?
6巻と7巻の感想書いてなかったのか。
久々に感想を。その前にネタバレ防止を目的として、5月24日に池袋で行われたサイン会のレポを。
会場は、三省堂書店。
レジの横にパーテーションで区切られた小さなスペースが作られており、その中に当選者が1人ずつ入っていくという形式でした。
集合時間を細かく設定したり、QRコードによるチェックインを導入したりと、非常に「手慣れている」感のある運営サイドの皆様のお陰で、混乱もなく参加出来ました。
ただまぁド緊張。
スペースの中から聞こえる談笑の声、声、声。
「え?なんでそんなに盛り上がってるのん?」って感じで、誰が入っていっても大盛り上がり。
人見知りでコミュ障の僕には、あまりにもハードルの高さを感じる和やかな雰囲気でした。
変な事を言ってるのは承知ですけれど、仕方ないじゃない。
慣れてないのよ。
そうこうしてるうちに、僕の番。
明るく「こんにちは~」と声を掛けられて、しどろもどろに返事を返して…。
あっという間に僕の番が終わりました…。
伝えたい事なにも伝えられなかったなぁ。
「凄い盛り上がっていらっしゃいますね」とか最低な事聞いてしまった。
はぁ。
次の機会いただけたら、もっとしっかり言葉にして想いを伝えよ。
面白い作品を届けてくださってありがとうございます。と。
感想です。
そういうとこだぞ、温水くん
これまで多くのヒロインの恋愛ドラマを第三者の視点から見届けてきた彼。
当然悲恋の物語の傍観者だった訳ではなく、下心も何もなく心の支えとなってきたぬっくん。
その都度、ヒロイン達からは「そういうとこだよ」と言われ続けてきました。
ただね、これまではそこで終わってたのよね。
きっとヒロイン皆が「負けヒロイン」だったから。
失恋したばかり。傷心のところを…とは言うけれど、それでも直後にモブの男子から優しくされたところで、ほだされはしないと。
だから様式美というか、お約束のやりとりになってました。
天愛星で言えば「下の名前で呼ばないでください」と同じ。
それでも積み重ねで徐々に心の距離を変えてきていたのも確か。
知花が良い例だよね。
で、実のところ天愛星もそうだったのだと思う。
マイナスから始まった印象が、温水君を自分の推薦人としてお願いに来るくらいですから。
彼女なりの理由を積み重ねていましたが、結局のところ、天愛星の温水への好感度はかなり高かったんでしょう。
8巻開始時点で、落ちる寸前。
加えて、負けヒロインではない状況。
トドメがあれば、完堕ちは必然。
そうじゃなくとも、今回の温水君の「そういうとこ」は破壊力抜群だったけどねw
不意打ちだったからこその本音。
計算も下心も一切ない、純真100パーセントの「フラットな高評価」。
天愛星からしたら、プロポーズにも等しい告白だったろうな~。
桜井君の真意
生徒会には残らない。
断言していた桜井君が翻意をしたのは何故か。
本文で明言されてなかった…よね?
僕がバカで気づいてなかったり、呑み込めてなかっただけの可能性は大有りだけれど、それは横に置いておき。
バカなりに考えてみたのですよ。
桜井君になにがあったのかなって。
「小春」さんが関係してるんだろうなというのは、ほぼ確定でしょうか。
これについては9巻以降で真意が明かされる可能性が高いのですけれど、それ言うと「考える」までもなくここで終わるので、これも置いておきます。
さて、横においてばかりですが、桜井君の真意として一番有り得そうなのが「天愛星の為」でしょうか。
時系列を整理すると
天愛星が生徒会長に立候補
⇒教師が推薦者(男)を立てるも天愛星が断る
⇒天愛星が温水に依頼
⇒温水、桜井から「生徒会には入らない」と断られる
⇒他に立候補者がいないと天愛星が知る
⇒桜井、ギリギリになって立候補
⇒天愛星「私と一緒に選挙戦を戦って欲しい…にゃん」
です。
ポイントは、「会長選挙を経ずに天愛星が生徒会長になる」だと思ったのです。
天愛星を生徒会に推薦したのが桜井君だと判明した訳ですが、桜井君は、天愛星の生徒会長としての未来を憂慮したのではないでしょうか。
「馬剃さんでは、生徒会長としてひば姉のようにはやっていけないから、僕が代わりになるんだ」って意味では無くて。
誰からも認められている訳でも無い天愛星。
誰からも好かれているわけでもない天愛星。
そんな彼女が、戦わずして生徒会長になろうとしている。
「アンチ天愛星」は、その状況をどう見るのか。
選挙戦が無いということは、「自分たちで選んだ」という意識を持てないに等しく、アンチはアンチのまま天愛星の敵として障害となっていくことが予想されます。
それでは拙い。
天愛星が生徒会長になるには、選挙戦を戦い、勝ち取る必要がある。
桜井君はそう考えたのだとしたら。
とはいえ、負けるために出たわけでも無いと思うのです。
桜井君は、全力で勝ちに行っていたはずです。
本気で自分が生徒会長になっても良いという覚悟があった。
そうでなければ、演説であんなあからさまな「後攻潰し」はしません。
間違いなく勝ちに行っていた。
唯一疑わしいのは、杏菜を推薦人に立てたことだけれど。
どう贔屓目に見ても敗退行為にしか見えなくとも、桜井君としてはそんなつもりは無かったのでしょう。
負けるつもりはなくとも、天愛星に勝っても欲しいから。
けれど、人望等を冷静に判断すれば自分の方が有利なので、敢えての八奈見杏菜というハンデを背負った。
本気で勝ちに行った自分を乗り越えてこそ、天愛星は正真正銘生徒会長として相応しい者として、全生徒から認められる。
これこそが桜井君の真意!!
…という訳では無いんだろうなw
やっぱり、「小春」さんがキーワードなのかな。
終わりに
天愛星さんに完堕ちしました。
これから今作では彼女を全力で推していきます。