「SPY×FAMILY」第1巻が実にエレガントな漫画だった

この記事は

「SPY×FAMILY」感想です。
記事タイトルに意味は無い。

ただエレガント言いたいだけの人生だった

「週刊少年ジャンプ」に載った読み切り版が面白かったので、コミックス買ってみました!!
嘘だ。
発売されても無い「ジャンプ」は、流石に読めない。
ちょっと嘘ついた。
読もうと思えば、読めました。
金曜には、翌週発売の「ジャンプ」の早売りをしてる店を知っていますので。
千葉まで遠征しないとアカンし、電子版を定期購読してるから、絶対しないけれど。

本当は、ひょんな理由から1話の試し読みをして、面白そうだったので買ってみたのですが…。
面白かった。
感想を書きますね。

女の子が欲しい人生だった

作者の遠藤達哉先生の作風は実は苦手だ。
「SQ.」で「TISTA」、「月華美刃」と連載してましたが、共に暗くて、陰鬱で、残虐描写が絶えなかったので。
暗い作品よりも明るい作品が僕は好きだ。
だから、苦手としていました。

今作「SPY×FAMILY」も遠藤先生が得意とする殺伐とした世界を描いている。
第1話の扉絵からして、もうその荒んだ世界観が透けて見えている。
主人公は凄腕のスパイだ。
「黄昏」と呼ばれる彼は、任務の過程で必要とあらば人殺しも厭わない苛烈な世界に身を置いている。
表紙に登場する女性は彼の「妻」なのだろうことは推測に容易い。
笑顔を浮かべる彼女の足元には、だがしかし、無数の死体が転がっている。
彼の足元にスパイを彷彿とさせる武器や道具があるのだから、必然、彼女は殺し屋なのだろう。
2人の真ん中に坐する少女は、無垢な顔をしつつ、やはりアンダーグラウンドな世界に適したような性格をしているのかもしれない。

やはりヴァイオレンスな作風かと思いきや、しかして、想像を裏切る物語が展開するのです。

これはちょっと予想外の方向からの意外性がありました。
彼らは、本物の家族では無くて、疑似家族でした。
彼は任務の為、彼女は世間体の為、そして、少女は保護者を探していた。
絡み合う利害、仮面に隠す素顔。
それぞれの思惑が合致した為の、ごっこ遊びに過ぎなかった筈が…。

ハードな世界観は、作者の真骨頂。
多分僕の苦手なバイオレンスな描写というのは、絶えないんじゃないかな。
でも、だからこそ、主人公3人の疑似家族の絆にホッと和めるようになるんじゃないかなと。
そう思わずにはいられないほど、1巻の時点で彼らの「家族ごっこ」に和んだ僕がいました。

スパイの「ちち」は、子供が泣かない世界を作りたくてスパイになった。
だからこそ、少女の無垢な姿に人知れず心を許していく。
殺し屋の「はは」は、殺人鬼という訳ではない。
何かしらの理由(最愛の弟が絡んでいるのだろうか)があって、仕事として殺しを続けている。
普段の彼女は、大人しく、「娘」を蔑まれたことに怒りを覚えることのできる女性。
2人とも、およそ模範的な「スパイ」や「殺し屋」の冷酷さだけに特化したようなキャラクターをしておらず、温かみの感じれるキャラクターになっている。

そんな「両親」に囲まれる少女が、これまた可愛らしい。

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©遠藤達哉

人体実験の末に偶然超能力を持ってしまった少女は、「ちち」や「はは」の思考を読みつつ、「疑似家族」が続けられるように人知れず奮闘します。
その姿が健気で実に愛らしいんですよね。
時たま、スパイや殺し屋の恐ろしい一面を垣間見て、ビクッと怖がっちゃう所もプリティ。
少女が一服の清涼剤どころか、コメディの中核をなしていて、彼女を中心にハートウォーミングな世界を築いています。

終わりに

ハードなミッションを家族の絆で乗り切っていくのかな。
先が気になるメインストーリーも然ることながら、微笑ましいコメディ描写が秀逸。
4話からエレガントなヘンリー寮長という良キャラも登場して、回を重ねるごとにコメディに磨きがかかっている点もGood。
1巻からかなりの面白さでした。
これは買い続けていきます。

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