「友達の妹が俺にだけウザい」第10巻感想 特装版は必読!!

この記事は

「友達の妹が俺にだけウザい」第10巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

久々の新刊発売ですね。
この間に僕は「義妹生活」に浮気してましたが、そういえば修学旅行中のシリアスなところで引きでしたね。
いよいよもって彩羽の過去についてのエピソードとなりましたが…。

いや、まさかタイトルの真の意図が特装版の小冊子「10.5巻」で明かされるなんて。

彩羽推しの僕には堪らない展開となりました。
感想です。

何があったのか分かりづらかった小日向兄妹の過去。

当初シリーズを読み始めたばかりの頃は、小日向兄妹の母は典型的な毒親だと思っていたのですね。
どういった理由かまでは分からないけれど、子供を精神的に虐待し、そのせいで乙馬も彩羽も歪んだ生活を強いられていたのかなと。
それを明照が救い出し、「5階同盟」に繋がっていたんだろうなと言う想像を広げていたのです。

けれど、実際に母である乙羽が出てくると、あれれとなった。
仕事で留守がちなのは確かだけれど、ごくごく普通の母親。
虐待どころか、世の中の大多数の母親同様子供たちを愛しているのが分かる人物でした。

いっきに分からなくなった兄妹の過去ですが、明かされてみると割と単純だったのですね。
乙馬は親の影響云々では無くて、生まれながらの天才…浮世離れした思考の持ち主であったのか。
彼の才能に目を付け、境遇を良しとしなかった明照がなんとかしようとしていて、その過程で彩羽に関わっていくことにした…のですね。

もっとドロドロとした昏い過去を想像していただけに、良い意味で肩透かしを食らったかな。
「肩透かし」を良い意味で使うことはしないかもだけれど。
個人的にそういった鬱展開は好きじゃないので、良かったです。

流石に明照からストーカー染みた行為で彩羽に接触していったのは想像の埒外でしたけれどw
最初期のドラマとしては分かりやすいものだったんですね。

じゃあ、何故予想できにくかったのかといえば、浅黄と明照の会話として出てきてました。

「どういうもこういうもそのまんまッス。テレビも本も漫画もゲームも音楽も。母親が認めてくれないらしくて、なーんにも触れられないんス。信じられねーッスよね、いまどき。いつの時代の教育ママだっての」
「触れられないと言っても限界があるだろ。たしかにあの家にはテレビがなかったけど……。スマホは持ってるわけで。漫画にゲームに音楽に動画に、いくらでも娯楽にアクセスできるんだし」
「それな。アタシも同じツッコミを入れたんスけどね~」

三河 ごーすと. 友達の妹が俺にだけウザい10 小冊子『10.5巻』付き特装版 (GA文庫) (p.162). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

どうしたって監禁に近い生活を想像しちゃうじゃないですか。
現代生活において、一切のエンタメをシャットダウンして生活しているなんて聞かされたら。
凡人には予想すらつかない過酷な過去があったんだと、どうしても話を膨らませてしまいます。

それが実は「彩羽自身が頑なに母の言いつけを守っていただけ」だなんて。
いくら好きとはいえ、年上の男性にウザ絡みするような子が取る行動とは思えません。
ここからも本来の彼女が(どちらかといえば)内向的で弱く、親の言うことをしっかりと聞く「優等生タイプ」なことが窺えますね。

だからこそ未だに役者になるという夢を母に告げられず、挙句前回逃げてしまったわけで…。
過去から今に繋がる彩羽のキャラクターとしては、自然な行為でもあったと納得出来ました。

彩羽可愛すぎ問題

面白かったのは、やっぱり、彩羽がウザ絡みを始めた経緯でした。
もっと単純に「好きな子をいじめたくなる」的な感じでウザ絡みを始めたのかと思っていたのですけれども、物凄くいじらしい動機があったんですね。

非常に阿呆なこと書きますけれど、新キャラの浅黄のことを「実は現在の彩羽なんではないか」と疑ってしまいましたwww
本物の彩羽は亡くなってしまって、その死に責任を感じた浅黄が「彩羽」として生活しているのではないか…。
明照も乙馬も浅黄の覚悟を受け入れ、彼女を彩羽として受け入れて生活している…。
と。

どこの四流ミステリでしょうか。
書き出してみるといくらフィクションでも荒唐無稽が過ぎるというか。
僕が編集者だったらこんなクソプロット提出してきた作家さんにマジ切れするよね。

あり得ないんです。
普通に考えれば、あり得なさすぎる妄想をしてしまったのですけれど、それほど今の彩羽と浅黄がダブったんですよ。

読者にダブらせて見せることこそが敢えてだったのですね。
明照の印象に浅黄が残ってることが分かって、だから、浅黄の真似って訳でも無いのかもですけれど、浅黄みたいなウザ絡みを始めたのですか。
いじらしすぎて、可愛い。
なんなの。
しかもこのエピソード、10.5巻で明かされるんよ。
1000円を渋って通常版買うと絶対に後悔しますよ。特に彩羽好きは。

段々とウザくなっていく彩羽と明照の会話もメッチャ楽しいし、笑えるんで、特装版を買って本当に良かった。

終わりに

過去は明かされたけれど、乙羽が彩羽からエンタメを封印した理由までは分かりませんでしたね。
そこは次回…かな。

11巻はあまり間を置かずに出てくれると良いなぁ。

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