「友達の妹が俺にだけウザい」第5巻感想

この記事は

「友達の妹が俺にだけウザい」第5巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

表紙の彩羽の髪の色味が、少し変ですね。
印刷の問題か、色の塗り間違えか?

さて、ラブコメらしくすれ違い始めた明照と彩羽。
次回どうなるのか!!
って、感想書かずに終わりそうな勢いで書き始めましたが。
しっかりと今回も感想を書かせてもらいますね。

リアリティなんかクソくらえ

誰しもが真摯であろうとする姿は、嘘くさいのだけれど、清々しいよね。
恋愛が絡んでいるのだから、相手を貶める方向に動いてもおかしくないし、むしろ、その方が自然に思えるのだけれど、彼らはどこまでも「自分の魅力」だけで突き進む。
だからこそ、ラブコメとして成立するのだろうし、気持ちよく読めるのだと思う。
この辺りリアリティを感じないという向きもあるかもですが、僕はこのままの方向性を支持したいな。

という訳で、真白回。
実兄すら知らない彩羽の秘密を期せずして知ることとなった真白。
恋敵に対する最強のジョーカーを握ったにもかかわらず、結局使うことなく、過去の自分との訣別をすることで彩羽と対等の位置に立とうとする。
真白のこの姿勢はさ、最早リアリティ云々じゃないんですよ。

現状明照を巡る恋愛戦争に於いて、メインヒロインである彩羽に唯一対抗できる存在なのが真白なのです。
今作のダブルヒロインとしても差し支えない存在である彼女は、「読者から恋を応援されなければならない」キャラクター。
何よりも好感度が大事な役回りなのに、読者から嫌われるような搦め手を使うようでは、ダメなんですよね。

汚い手を用いてでも好きな人(明照)と恋仲になりたいという本気度・執念を見せることは、必ずしも間違ってはいないし、マイナスなばかりでは無いのですけれど、「メインヒロインがやることではない」のかなと。
頭が固いというか変なイメージで物事を捉えすぎてるのかもですが、そもそもファンタジーの恋愛なんてそういうものだと思うの。
特に少年少女向けの作品では、メインキャラに「綺麗な恋愛」をさせることは殊更に大事な筈です。

自分の力で、努力で、彩羽に並び立った真白には、熱いものを感じました。
これでこそヒロインですよ。

それに、真白がどこまでも純粋にぶつかってくれるからこそ、彩羽も感情のコントロールを失ってしまったのでしょう。
「姑息な手段で並ばれた」のならば、単純に怒りしか湧いてこないだろうし、その場から逃げ出すようなことは無かった。
誰かに助けを求めもしなかったはずです。
複雑な感情が入り乱れ、どうしようもない気持ちにさせられたのは、真白が正攻法で並んできたから。

「あんなに真っ直ぐな気持ちを見せられたら、明照だって真白になびいちゃう」って思えばこその展開ですよね。
彩羽の心情を揺さぶるという意味でも、やっぱりリアリティに目を瞑る必要性はあったんですよね。
リアリティを無視したからこそのドラマ性を紡げているという点に於いても、この方向性でこのままも行って欲しいものです。

濃いキャラ登場。今後に期待!!

新キャラ・友坂茶々良、華麗に爆誕。

まさに彩羽のライバル兼親友に収まりそうな子ですね(笑
「彩羽と遠慮なく付き合うには、こういう子じゃないと務まらない」というのを具現化したような子。
お似合いすぎて、一気に気に入りました。

ウザい言動にへこたれない精神力とちょっかいを出したくなるような隙があること。
彩羽と言い合えてる時点で前者はクリアしてるし、ちょいちょい滲み出てしまう正直さは、からかいたくなる格好の的です。
複雑で濃すぎるキャラは、相対する彩羽のキャラが濃すぎる裏返しとも言えそう。

今回ラストで音井さんに助けを求めた彩羽ですけれど、彼女を「救う」のは、茶々良になるのかもですね。
それで彩羽の方も苦手意識を払しょくして、いっきに溝を埋めると。

取り敢えず次巻は茶々良の言動に注視していきたいです。

終わりに

次巻予告。
本当にカオス。

どういう思考を辿れば女の子になる宣言に行きつくんだよ…。
彩羽のツッコミに全面的に同意ですねw

果たして明照は壊れちゃったのか?
正常な判断なのか?
確かめるためにも次巻も読まなくちゃ。
(冗談ですよ?明照がどうなってようと関係なく、読み続けていきますので)

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