「金田一37歳の事件簿」 第4巻感想 事件を真面目に推理してみる。

この記事は

「金田一37歳の事件簿」第4巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

早くも第4巻の登場です。
第3章「京都美人華道家殺人事件」開始!!
記事タイトルにもしましたが、感想はそこそこに推理を書いてみます。

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©さとうふみや・天樹征丸

姉妹の「秘密」の推理

初登場時の薫子と「隣の部屋」で対応した時の薫子は、微妙に着物の帯の柄が違うんですよね。
便宜的に、前者を薫子A、後者を薫子Bとします。

帯の柄から判断しますと、
初登場時から生け花教室までが薫子A。
その後「隣の部屋」に移ってから首なし死体として発見されるまでは薫子B。

薫子Aが薫子なのだったら、1人目に殺されたのが薫子、2人目に殺されたのは薫子B=桜子なので、本編と矛盾します。
薫子Aが桜子なのだったら、1人目に殺されたのが桜子となり、当然2人目は薫子となり、これは矛盾しません。

双子の片割れが殺された後も、別人に成りすます必要性があれば別ですが、そうじゃない限りは「最初の登場時点で、薫子と桜子は入れ替わっていた」と見るのが妥当。
姉妹間でなんらかの事情があり、「赤池流宗家として人前で華を生ける時だけ」姉妹はこっそりと入れ替わっていたのかもしれません。
それがばれないように、普段から仲の悪い演技をしていたのかなと。

では、その事情とは何か。
考えられるのは、流派を守るため。
現家元である叔父の雁流は、碌に腕を持たない名だけの人物。
しかも、姉妹とは血が繋がらないという。
姉妹は、母・鶴羽の連れ子なのかもしれませんね。

姉妹は2人で、義理の父である先代を好いていて、雁流から流派を守りたかった。
(桜子が襲われたという点も理由になってくるのかも)
しかし、薫子には才能が無く、桜子には宗家としての政治が上手くなかった。
姉妹での話し合いの結果、薫子が対人面を受け持ち、桜子が陰で「華を生ける際のみ」代わりを行っていくことに。

そんな折、薫子がリベンジポルノの被害にあってしまう。
このままでは薫子が縁を切られ、流派も乗っ取られてしまう。
やむを得ず、桜子が罪を被り、正式に家を出ることに。

真犯人は姉妹のこの「2人1役」の秘密を知り、何らかの事情でそれが許せなかったのだとしたら…。
例えば、薫子の腕に惚れこんで弟子入りしたのに、それが桜子だと知り、裏切られたと身勝手な怒りを持っていたとか。
なんらかの動機が作れそうです。

犯人の推理

はい。
犯人は内弟子のどちらかなのでしょう。

そこで注目したのが、腕の傷です。

第2の殺人時、犯人は薫子から抵抗にあい、右腕に傷を作ります。
第30話の最後のコマでは、流血しているさまが見て取れます。

次に気になったのが、雁流の「サイコやないか?」のセリフ。
最初ヒッチコック監督の映画「サイコ」のことかと思いました。

もしや、女装してる青年が犯人なのか!?
一瞬本気で考えちゃいましたが、これは恐らく違いますね。

事件について思いついたというより、何かに気づいた感じ。
それも、考えてというよりかは、五感で感じ取ったような描写に見えました。

そこで再度調べたところ、「柴胡(さいこ)」という花に行き当たりました。
生け花に使われていたり、漢方薬として重用されているそうです。
独特のニオイがあるということなので、雁流は柴胡のニオイを嗅ぎ取ったのではないか?

そう。
真犯人が腕の傷に柴胡の入った薬剤を塗った可能性です。

となると、第2の事件前後で、右腕を隠すような描写がある人物は誰か?
1人いました。

黒樹左京です。

事件前。
第30話で、ハエ叩きを持って右腕を振りかぶる黒樹のカットがあります。
この時、彼は着物の下に長袖を着込んでいないため、二の腕までが見えています。

事件後。
第31話にて、薫子の死体を見つけたハジメ達。
警察に電話するように指示を出すと、錦が左京に電話をするように言います。
その際、右腕で携帯を耳元にあてた黒樹からは、長袖を着込んでいるのが窺えます。

普通の物語だったらごくごく一般的な描写ですが、ことミステリに於いては大きな変化です。
これは明らかに伏線でしょう。

トリックの推理

分からない

ただ、第2の殺人でどうして死体を移動させたのでしょう。
遺体を囲った線に被さるように散乱した枝がありました。
犯人は、部屋を荒らした後で、わざわざ死体を置いたっぽい。
何故こんなことをしたのか?

そもそも首を切った理由は何なのか?
足跡トリック同様に分かりません。

感想

なんだか前2事件よりも難解そうなニオイがプンプンします。
足跡については、短時間で枯山水を復元する方法があって、それが使われたのではないかと見ているのですけれど…。
その方法が全く思いつきません。

あと、犯人の根拠の1つに挙げている柴胡ですが、いくら調べても傷薬としての薬効が見当たらないんですよねw
全然的外れかもしれないw

とまぁ、ミステリとしての期待感はすこぶる高いです。
久々に渾身のトリックを拝めるかもしれないとワクワクです。

終わりに

ハジメが謎解きをしたくない過去に纏わるドラマは今回ほぼ無かったですね。
過去になにかしら嫌な出来事があったのではないかとまりんが想像を逞しくさせてたくらいかな。
この辺の進展も次回に期待しつつ、事件の謎解きにワクワクして待ちたいです。

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