「金田一37歳の事件簿」 第15巻感想

この記事は

「金田一37歳の事件簿」第15巻の感想です。
ネタバレあります。

「人狼ゲーム殺人事件」編佳境

雪山という定番のクローズドサークルで起きた連続殺人事件。
雪上の足跡、現れた死体。
「コミックdays」移籍1発目ということで、王道かつ気合の入った長編かと思ったのですが…。

やっぱり微妙じゃないか「37歳」…。

残念だったなぁ

メイントリックのしょぼさよ。
「錬金術殺人事件」の密室トリックとか、近年はかなり強引な物理トリックをメインに持ってくるけれど、今回はその中でも残念ぷりが際立ってたなぁ。
単純に僕自身がこの手のトリックを好きじゃないってのもあるけれど。

それにしても「人口降雪機(噴霧器)使いました」はなぁ。

ただね、利き手をとっかかりにした、犯人特定から冬城殺害時のアリバイトリック解明の手順は好きだぞ。
まさに絡まった糸をするすると解きほぐしていくかのような快感があった。

人狼ゲーム未経験なので、人狼と村人の割合に関しては「そういうものなのか」という感じの理解でしか無かったけれど、「人狼ゲーム」の設定をしっかりと犯人特定の中に組み込んできたのも良かったかな。

この辺は「タロット山荘殺人事件」を思い出しました。
流石に「タロット山荘」の方が絡ませ方が綺麗だったけどね。

どうも「37歳」はミステリとしての質が落ちてる気がするんですよね。
以前書いたようにこれがわざとなのだとしたら、ただの杞憂というか、今後に期待という結論になるんだけれど。
そうであって欲しいけれど、金成先生原作時代と比べてしまうと…。
「金田一少年の事件簿R」時代よりもクオリティ低下気味なのが辛い。

次も雪山!!

連続で雪山が舞台は初か?
首なしスキーヤー。

凄惨な事件になりそうで、そこには期待が持てるけれど、ミステリ面は今回を超えることを願ってます。

 

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