「ダンまち 英雄譚 アストレア・レコード 1 邪悪胎動」感想

この記事は

「アストレア・レコード」第1巻の感想です。
ネタバレあります。

宇佐美様、ありがとうございます

アプリゲームやってません。
時間の関係上今後もやる予定はありません。
(今から始めてプレイできるのかは不明)
ですので、書籍化されなかったら永劫に知ることの無かった物語を、宇佐美様のお陰で読むことが出来ました。

宇佐美様、改めてありがとうございました。

感想です。

最終回かなってくらい壮大な物語

フレイヤ・ファミリアの面々が倒されて、ちょっと溜飲が下がったぞ(笑
本編だとオッタル以外の幹部連中は本当に憎たらしいからね。
特にアレン。あの猫は痛い目にあうべき。

私情はさておき、そんなフレイヤ・ファミリアも味方に周るとメッチャ頼もしい。
最強の猛者が負ける訳ないもの。
これは楽勝なのではと思いきや、どええええええええええええええええええ。

オッタルが簡単に負けてしまうなんて。
ゼウス・ファミリアの団員が悪にくだるなんて聞いてない。
元ヘラ・ファミリアのレベル7まで出てくるし。

これ本当にゲーム用に書き下ろされたシナリオなの?
実は本編の最終回用のネタを間違って使っちゃったとかではなく?

イヴィルスの悪辣非道さも然ることながら、手口が本当にエグイ。
誰しもが一度は考える「神を送還しちゃえば楽勝じゃね?」をこんな形で用いてくるんだもん。
まさに反則技を嬉々として実行して、力を無くした元冒険者をいたぶる。

オッタルを含めフレイヤ・ファミリアが全滅し、ロキ・ファミリアの2大幹部まで悪の軍門にくだってしまった。
ラストで幼き日のアイズが出てきましたけれど、とても逆転など出来そうも無いんだけれど。
ここまで絶望的な状況に追い込まれるなんて。

まさに地獄絵図。
イラストこそ無かったけれど、文章だけで終末のオラリオが脳内で再生されました。
燃え盛る街、転がる無数の骸、むせかえるような血の匂い。
その中で天へと昇る9つの光の柱。
圧倒的絶望感。

ううううん逆転する様が全く見えない。

正義とアーディ

なんか本当、女子供と言えどエグイ死に方する作品だよね。
分かってはいたけれど、アーディの死はきつかったなぁ。
やっぱり元気娘が死ぬとダメージデカい。

それも女の子の自爆に巻き込まれてとか。

個人的にシリーズで一番残酷な殺され方をしたのは、ぶっちぎりでフィルヴィスだと思っているのですけれど、今回もえぐかったなぁ。

ただ、唯一の救いは、アーディ自身に悔いのようなものが無かっただろうこと。
いや、分からないですけれどね。
今となっては。

でもさ、アーディも怪しいと感じてたと思うのよね。
イヴィルスの本拠地に女の子。
先のフィンの推測である「起爆装置付き爆弾」の存在。
そして、イヴィルスの残虐性。
冒険者の勘で罠であることは気づいていたはず。
冒険者で無くても怪しさ全開で、近寄っちゃらめぇぇぇってなってたはずなんですよ。

それでも尚、なんの躊躇もなく駆け寄ったアーディ。

死よりも少女の身を案じたのでしょう。
彼女が悔いているのだとしたら、少女を自爆させてしまったことなんじゃないかな。

 

正義って分からないですよね。
立場によっても変わるから、絶対的な正義なんて無いかもしれません。
ヒーローが正義足り得るのは空想の世界だけの夢物語。
けれどさ、アーディが最期にとった行動こそ正義感に根差した行為だったんじゃないかな。

僕にはそう感じました。

終わりに

全3巻構成。
1巻でどん底まで叩き落されて、2巻のサブタイトルが「正義失墜」。
これ以上どうやって落とされるのん?

もう落ちるところまで落ちてるよ?
さらに下があるの?
ダンジョンに潜るの?

不穏しかない。

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