「ニセコイ」 超妄想。運命の女の子の正体と約束の謎に関する推論

この記事は

「ニセコイ」超妄想記事です。
コミックス派の方にはネタバレありますのでご注意下さいませ。

これまでのまとめ

10年前の夏、全ては始まった…。
これまで作中で判明した10年前の出来事。
先ずはこれを纏めてみます。

主人公である楽の記憶。
これが全ての謎ですね。
その記憶はというと以下のようなモノ。(画像は全て拾いものです。)

ヤクソクの子「ザクシャ イン ラブ(愛を永遠に)」
ヤクソクの子「あなたは『錠』を 私は『鍵』を 肌身離さずずっと大切に持っていよう」
ヤクソクの子「…いつか私達が大きくなって再会したら この『鍵』で中の物を取り出すから そしたら―」

ヤクソクの子「結婚しよう…!」

また、楽はヤクソクの子と出会った切欠についても覚えており、それが絵本に関する事。
絵本を読んで悲しんでいた彼女を笑顔にさせた楽。これが出逢い。
これも今後への伏線となるのでしょう。

続いて、千棘
彼女は10年前に日記を付けていました。
これによると、千棘と男の子が楽しく遊んでいた事が分かるのですが、注目すべきは全て平仮名で書かれていたという事実。
日記を見つけた千棘自身が「なんで日本語で書いてあるんだろう」と訝しんでいたように、昔の彼女は英語で読み書きが常だったようです。
つい最近までアメリカに住んでいたので、当たり前の話ですけれども。

さてさて。千棘の覚えている(思い出した)ヤクソクは以下の通り。

「私は10年前にある男の子に出会ってて 夏の間一緒に遊んで仲良くなって そしてお別れの時私はその子と何か約束をしたの」
で、その際に「ザクシャ イン ラブ」という事も言ったらしいという事ですね…。

小咲の場合はどうでしょう。

「10年前私が5歳の時の夏―私はある男の子と仲良くなってお別れの時にこの鍵を貰ったの」
「…もう顔も名前も思い出せないけど たった一つ覚えてるのは」
「その子は一条君と同じペンダントをつけていた気がするの―」
今の所、判明している事はこれくらいです。

で、最後に万里花
10年前の夏、療養中に楽と出会い、父親経由で許嫁の約束を結ぶ。
楽の父も万里花の父も、この事を楽本人に伝えていなかった為、楽はずっと知らなかったわけですね。
ただ、別れ際に万里花本人と結婚の約束をしたという。
彼女の事で分かっているのは、これだけでこれが彼女曰く全てなようです。

万里花

10年前、皆幼かった為、どこからどこまでが事実であるのかが分からない。
だからこそ、この物語が成立しているのですけれども。
突飛な推論をもって、一つ一つ推理してみます。

先ず、約束の女の子は誰か?
消去法でいきましょう。
万里花は、違うと考えます。

理由はただ一つ。
喋り方ですね。
幼いころの万里花は、強い方言が混じる喋りであり、これは楽の記憶と異なります。
楽自身、万里花の方言から当時の事を思いだしたくらいですから、いくら記憶が薄れ改竄されたと考えても、楽の記憶の中のヤクソクの子が方言から標準語に変わるとは考えにくい。

ここは楽の記憶が正しく、ヤクソクの女の子も標準語で話していたのでしょう。

そして鍵について万里花は実は何も喋っていません。
何故彼女が鍵を持っているのか。
どうやって手に入れたのか。
この部分がばっさりと抜け落ちているのです。

36話で「私の他にも鍵を持っている方がいたなんて」と、さも自分の鍵も10年前の記憶と関係があるかのように話してはいますが、その入手経路に関しては語っていないんですよね。
初登場時から頻りに鍵を見せていたり、この彼女の台詞などから総合すると、彼女自身約束と関係していると本気で思っていそうですが、実際は不明で…。
僕は、彼女の鍵は約束とは無関係ではないかと思っています。

という訳で、彼女は僕の中では候補者から消えていて。
でも、楽の記憶にはしっかりと残っているのではとも思っています。

楽の記憶の検証

僕自身、前々から楽の記憶はアヤフヤであると思っています。
多くの記憶がごっちゃになっているんではないかなと。

様々な子と交わした約束が、1つの記憶に統合されている可能性ですね。
その約束が全て同じ時期に、同じ場所で出会った子達と交わしたのでしたら、時の経過と相まって、記憶が改竄されていても何ら不思議な事では無い。

という事で、楽の記憶の中の最後のフレーズ。
「結婚しよう」という部分。
これが万里花との約束である可能性は、ゼロとは言い切れないんじゃないでしょうか。
当然、これを真とする材料も今の所皆無ですので、やはり断言は出来ませんが。

さておき、楽の記憶はやはり怪しい。
結論から書きます。
以前から同じ事をWJ感想記事で書いてますが、ヤクソクの子は、千棘と小咲だと未だに思っております。

そこで楽の記憶をもう一度振り返ります。

ヤクソクの子「ザクシャ イン ラブ(愛を永遠に)」
ヤクソクの子「あなたは『錠』を 私は『鍵』を 肌身離さずずっと大切に持っていよう」
ヤクソクの子「…いつか私達が大きくなって再会したら この『鍵』で中の物を取り出すから そしたら―」
ヤクソクの子「結婚しよう…!」

一行目。これは千棘の台詞で確定ですね。
千棘自身がこれを肯定する台詞を述べています。
何故ポーランド語が混じっているのか不明ですが。

以下は、完全な推測ですが…。
四行目は、前述の通り万里花の言葉な気がします。

問題は二行目と三行目。
この時、女の子の方から楽にペンダントを渡しています。
この行為自体は、千棘なのではないかなと。
千棘が、楽に鍵付きのペンダントを渡した。

ただ、台詞が怪しい。
「錠」なんて言葉、幼い子が使うでしょうか?
いや、勿論言葉自体を知っていれば使うでしょう。
けれど、両親から日本語を習って、たどたどしい読み書きしか出来そうもない少女が知っているかどうか…。
知っていても使うかどうか…。

これも絶対に無いとは言い切れない事。
でも、普通に「錠」では無く「ペンダント」で良いんじゃないでしょうか?

どうも千棘の気がしない。
この台詞自体は小咲のものではないかと考えています。

楽の記憶の検証 その2

さて、もう一つの楽の記憶というと女の子との出会いのシーンですね。
お気に入りの絵本を読んで、そのラストが悲しいと下を向く少女。
そこに楽が現れて、ちょちょいとその絵本に手を加えて、結末を変えてしまう。
楽の変えた結末に笑顔になる少女は、自分の名前を名乗ろうとして…。

第5話で描かれているエピソードです。
ここも少し検証。
重要なのは、幼い楽が絵本を改竄できたという事実。
書かれていた絵を描き変えたのか、はたまた文章を変えたのか。
その両方なのか。

そこまでは分からない。
けれど予想は出来ます。
少女が「すっごく素敵なお話」と言っているので、恐らく文章の方を変えたのだろうと。
とすると、1話より楽が英語を読めない事は確定してますので、絵本は日本語で書かれている可能性が高い。
楽が内容を理解している風でもあるので、これはほぼ間違いの無い事。

となると、日本語の絵本を所持しているこのヤクソクの子は、日本の絵本の内容まで理解出来る能力が必要となる。

千棘はどうでしょう。
多分、読めた。そして理解も出来たと思う。
平仮名と云えど文章を綴れるくらいには日本語にも精通していたのだから。
でも、自然に考えると可能性としては低いと思う。

アメリカで暮らしていて、英語を常用していた千棘。
日本語の絵本を入手する機会はあったのでしょうか。
…。あるか。
アメリカでだって買える筈ですし、日本人である母からのお下がりの可能性も否めない。

でもでも、なんとなく、なんとなくなんだけれど千棘よりかは小咲な気がしてならない。
そう考えるのがスマートだから。
相も変わらず根拠もへったくれもありません…。

10年前の約束〜その過程を予想

さてと。
では、実際に何があったのか。予測を立ててみます。

10年前、楽の父とアーデルト・桐崎・ウォグナーが会談をする事に。
一緒に連れて行かれた楽と千棘は仲良くなって遊ぶようになる。

前後関係は不明ですが、小咲もこの中に加わったり、楽が万里花と出会ったり。
楽の友人関係はいっきに広がっていったのでしょう。

千棘の日記から推察するに期間は1ヶ月ほどでしょうか。
7月30日には既に楽と遊ぶ仲になっていて、少なくとも8月21日までは遊んでいたようなので。

この間に、楽が千棘を助けて大けがしたり、楽の父と万里花父がお互いの子供達を許嫁の関係にしたり。
色々あったのでしょうね。

さて、月日は流れ…。
まず楽は千棘と別れることになったと思います。
そこでとある約束を交わした。
千棘が楽にペンダントを渡して、「ザクシャ イン ラブ」という言葉と共に。
あ、そうそう。鍵も一緒に楽に渡していると思っています。

従って、千棘が今持っている鍵は、ペンダントの鍵では無いと思っています。
この辺に関しては妄想が過ぎるので後述。

次に楽は、小咲と別れる。
その際、小咲の記憶通り、ペンダントを胸にした状態で楽はそのペンダントの鍵を小咲に渡した。
その時の台詞が前述したモノ。
再会を誓った。

更にその後、万里花と別れる事となり、彼女から一方的に「結婚しよう」と言われたのかなとw

別れる順番が台詞の順番となり、楽の記憶の中で次第に1人の子との約束になってしまった…という妄想。
そして姿は、絵本の件から小咲で固定されたのかもしれませんね。
唯一髪の長さだけが納得できない所なのですが…。

ヒロインの持つ鍵に関して

さてさて。
では、千棘、小咲との約束とは何か。
先ずひとつ言えるのは、ヒロイン3人がそれぞれ持っている鍵は、同じ錠のモノでは無いんじゃないかという事。
皆鍵の形が違いますもの。

千棘は三日月の形でくり抜かれた鍵を持ち、小咲は十字架。万里花はハート型をしています。
これが2つ、あるいは3つとも同じ錠の鍵だとしたら、その錠はどんな形をしているのでしょうw
漫画ではアリでも不思議では無いので、同じ錠の鍵なのかもですけれど、現実的には無し。
で、ここは現実的に考えてみました。

という事で、ペンダントの鍵は1つであると思っています。
それが小咲が持っている鍵。
根拠は弱いのですが、コミックスにあります。

ここまで3巻まで発売されている今作。
裏表紙やカバー下に、鍵のシルエットが描かれております。
3巻とも共通したシルエットであり、これ、全部小咲のと一緒なんですよね。

千棘の鍵の初出が3巻収録分。万里花に至っては未だ登場すらしていない。
だから、小咲の鍵が使われているだけとも考えられるし、ここは4巻を待たないと何とも言えないのですが…。
まぁ、これが「作者がこっそりと提示した答え」だとすると面白いので、そう思っておりますw

何はともあれですね、小咲の鍵こそ、ペンダントの鍵だと思うのですね。
では、千棘の鍵は何か。

その前に、ペンダントの中身は何なのか…ですよね。
そうそう大きなものは入らないでしょう。
小さな写真とか、紙切れとか。
その程度のモノではないかと推測できます。
となると、僕は紙片が入っているのではないかと思っています。

何らかの地図を記した紙片。
何の地図かというと…。

これは多分なのですが…。
彼らが交わした約束って決して恋愛関係では無いと思うのですよ。
もっと幼いというか、純粋というか…。
大人になっても仲良くしたいねという気持ちが詰まった約束だったんじゃないかなと。

とある夏に偶然出会った3人の子供達。
彼らは、それぞれ大切な物を箱に詰め、鍵を掛け、その地に埋めた。
いつかまた3人で再会して、この箱を開けよう…と。

夏のタイムカプセル。
その箱を開ける為の鍵を千棘が所持し。
その箱を埋めた場所を記した地図が入ったペンダントを楽が持ち。
そして、ペンダントの錠を開ける為の鍵を小咲が大事に保管する。

3人が揃わないと決して日の目を見る事の無いタイムカプセル。
友情の思い出。

まとめ

万里花との約束のせいで、それがいつのまにかラブストーリーになっていましたという壮大なオチw
こういうのもアリかなってw

こうすると全員の関係がフラットになるんですよね。
過去に囚われず、恋愛が出来るというか。
楽は、今の気持ちの方が大事と言いつつも、過去の約束の子に引っ張られている節がありますしね。

若しかしたら古味先生自身も、この辺の事は考えていないのかもですよね。
人気や展開に合わせてどうとてもなるように作っている可能性も否めない。
だから答えが提示されるまでずっと謎のままである気もするし、だからこそ楽しくて。
こういう妄想も出来ますしね。

本当に根拠も何も無い事を長々と書いてきましたが、僕はこれからもこの作品を楽しんでいこうと思います。

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