「アイテルシー」がミステリ漫画してて最高だった話

この記事は

「アイテルシー」第1話の感想です。
ネタバレあります。

クリミナルサスペンス

ジャンルについて「サスペンス」の部分しか目に入ってなかった。
そっか。
「犯罪(刑事)サスペンス」ってことなのね。
とはいえ、ミステリと言わないところがミソなのかもしれない。

この先ミステリ要素が無くても問題ないのだから。

という訳で、稲岡先生がまさかのジャンルで再登板となりました。
ギャグでもラブコメでもない…けど、ラブ要素はある。
不気味な女性刑事と新米刑事のコンビによるサスペンスコミック。
その第1話がミステリとして面白かったので感想です。

ロジックの美しさとトリックの意外性に惚れた

冒頭にも書きましたが、普通にサスペンスとして読み始めましたので、ミステリ的な期待は全くしてなかったのです。
だから余計に驚いたというのもあるのですが、トリックもロジックもしっかりとあったので良い意味でショッキングでした。

事件解明に必要な伏線が全て提示されていて、読者が謎解きを出来るスタイルではありません。
けれど、提示された伏線と推理で犯人特定に至れる可能性はあったと思います。

伏線の提示の仕方も僕の好み。
絵でさりげなく見せるの、とっても良い。

割られた窓の方を向いて、椅子に座ったまま殺されていた女性。
この絵だけで「窓から侵入したストーカーに殺された」という警察の見込みがおかしいことが確かに分かりますね。
ここから推理を展開して
「前からではなく後ろから刺された」
「犯行前ではなく、犯行後に窓が破られた」
「つまり、被害者の知人が犯人」
というところまで見えてきます。
非常に自然なロジックですね。

トリックの方は、これは全く推理とか出来ないんですが、普通に感心してしまったのですw
事前にネットで「二つ折りナイフ(フタツオリナイフ)」を購入しておく。
で、ここは本編で言及がありませんでしたが恐らく「近所で二つ折りナイフと二つ折り財布が売っている店」かつ「レシートの品名がカタカナで印字される店」という条件に一致する店を見つけておいたのかなと。
その店で「二つ折りナイフ」を買った客の直後に「二つ折り財布(フタツオリサイフ)」を購入。
細工をしたレシートをわざと現場に残して、見ず知らずの人間に罪を被せる。

とてもシンプルなんだけれど、それ故に「警察を騙せそうな説得力」がある気がして。
自分を容疑者から外すという一点に於いて、なかなかに有効なトリックに思えて、凄く好きです。

今後もこのレベルのトリックやロジックが披露されたらコミックス買っちゃうかもしれない。
期待しちゃうな。

終わりに

ミステリ漫画として読むことは無いけれど、楽しみな漫画が始まって嬉しい限り。
ところで普通に相生りさを可愛いと思った僕はやばいかもしれんw

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