「ONE PIECE」 第705話から生じた3つの疑問〜政府・海軍の動向に関する考察〜

この記事は

「ONE PIECE」の内容中心で少しだけ「週刊少年ジャンプ」2013年20号の感想がある記事です。
ネタバレありますのでご注意下さいませ。

はじめに

いつもの「WJ」感想は取りやめて、「ONE PIECE」を中心に書いていきます。
先に読切の感想を。

「W.C.フレンズ」(超SP読切第3弾)

連続読切企画の第3弾は、「保健室の死神」の藍本松先生。
早く帰還して欲しい作家さんが本当に続く。

で、感想。
この読切シリーズで断トツに面白かった(笑
過去2本がつまらなかった訳ではないです。
とても良かったんですが、それらを凌駕する素晴らしい漫画でした。

なんといってもバカバカしいw
一発ギャグみたいな内容で、非常に笑えました。
で、特筆すべきは「連載で読みたいとは全くこれっぽっちも思えない」事。

いや。
読切の多くは連載作のプロトタイプであったり、評判が良ければ連載化も見据えて作られたりしてる事が多いのは事実なんだと思います。
事実現在連載中の大半の作品は、読切版が存在しています。
でもそれって、ページ数が多い場合に限られるんじゃないかなと。ギャグ漫画を除けば。

今回の読切シリーズは21ページしかありません。
この事は過去2回とも感想で触れています。
これだけ少ないページ数ですと、連載を想定した内容にするのは結構難しいんじゃないかなと思うのですね。
やれない事はないでしょうけれど、相当難しそう。
漫画を描いた事すらない僕には分かりかねる事ですけれど、最低限31ページとかは必要かな〜とか。

こういう考えを持っているから、この漫画が滅茶苦茶楽しめたのです。
一発ネタ、良いじゃないですか。
寧ろ、このページ数だからこそ出来た漫画な気もして。
元々藍本先生のギャグが好きだったのもあり、本当に笑いっぱなしで読み終える事が出来ました。

「ONE PIECE」 第705話 ”追撃のメイナード”

6元同時進行ですか!!!!!!
その6つとも波乱と謎を孕んでいるから、超ワクワクドキドキですね。はらんだけに。
…。

1つずつ先ずは整理。

Scene.1 ルフィ、フランキー
・片足の兵隊とフランキーが場所を移しそう。
・コロシアムに潜入していたメイナード中将がバルトロメオ海賊団参謀・ガンビアを仕留める
・コロシアムに潜入していたメイナード中将がバルトロメオ(?)に仕留められる
・盲目の剣士が藤虎で確定。しかも、大将だった。
・藤虎はグリーンビットへ向かう

Scene.2 ウソップ、ロビン、ロー、シーザー
・グリーンビットには200年前から闘魚がおり、誰も島には近付きすらしない
・CP-AIGIS0(サイファーポール”イージス”ゼロ)を目撃
 
Scene.3 ゾロ
・妖精に追いついたゾロ。妖精の正体を目撃

Scene.4 錦えもん
・謎の集団に正体がばれ、捕縛されそうに

Scene.5 サンジ
・サンジ、恋をする

Scene.6 ナミ、チョッパー、ブルック、モモの助
・男部屋から謎の声

こんなところでしょうか。
動きあり過ぎです。

個人的に、盲目の剣士がそのまま藤虎だったことに驚きました。
メイナードとその部下の件もそうですが、コロシアムのルール緩すぎwww
簡単に海軍でも潜入できちゃってますがなw
大将だったという事実にも驚きましたが、個人的にはこっちの方が衝撃でした。

さて。
今回読んでみて、気になった点が3つほどありました。
1つずつ順に疑問点を挙げてみます。

藤虎の動き

全く意味が分からない藤虎の動き。
どうやら潜入していたメイナードとは行動を共にしていないのか、グリーンビットへと向かうようです。
グリーンビットに向かう理由は一先ず置いておきまして、気になったのは以下の台詞。

調べて欲しいのァ観客の皆さんの数…
この町の人口…
国の人口……
……数えるべきなのァ まず敵の数よりも…
守るべき人の数じゃござんせんか……?

なんとなく今までにないタイプの大将ですね。
敵の殲滅よりも人々を守る事を考えているという点で。

ただ、気になったのはそこではなくて、コロシアムの観客の数を知る必要性ですね。
町の人口もそうですけれど。
普通に戦いから国民を守る為だけならば、国の人口だけ分かれば問題ないですよね。
観客も町人も国民に含まれるのだから。
ただ単に会話の流れで、不要な事を言っているだけなのかもですが、そうではなく、文字通りの意味で取るのだったら…。

藤虎は、軍艦を3隻要求しました。
割り振りとして、

コロシアムでの戦いで1隻。
町中での戦いで1隻。
グリーンビットでの戦いで1隻。

こう想定しているのだったら…。
陸戦に軍艦は不要ですが、こういう考えなのかな?と。

もしもそうならば、一斉拿捕を考えていそうですよね。
藤虎含め海軍はルフィ達の動きを把握していると思われます。
そこで、

コロシアムに集まった犯罪者達をコロシアムで。
町中に散っているであろう麦わら一味を町中で。
シーザー、ドフラミンゴ、ルフィとロー海賊団を捕えるべく、自らはグリーンビットへ。

相変わらず根拠が無いのですが、こんな事を想ったり。
ただ、ルフィ、ロー、ドフラミンゴを捕まえる算段はしていそうなんですよね。

CP-AIGIS0の目的

ロビンらが目撃したCP-AIGIS0。
CP9の最上級の機関らしく、その実力も相当なのでしょうね。
このシーンで気にすべきは、シーザーの反応。
明らかに動揺しています。
シーザーには、CP-AIGIS0が動いている理由が分かっているんじゃないでしょうか。
で、思い出されるのが第692話。
下のカット。

僕は、真ん中のコマに描かれている人物を当時ルッチなのではないかとしました。
2年前、ルフィに敗れたルッチは、更なる猛特訓を重ね、力を付け”昇進”したのではないか…。
もしも彼がCP-AIGIS0のメンバーになっていたら、このコマの意味も、CP-AIGIS0が出てきた意味として、一つの可能性が浮上するのではないかなと。

上記コマの台詞。

“世界”に報じろ……!!
もう裏の問題じゃ済まねェ…!!!

これは、そのまんまの意味と取って良いと思います。
第700話で、キッドたちの同盟が何故報道されたのか疑問に思っていたシーンがありました。
最新の報道をする事で、最近有名だという「アブサ」というフリーライターの仕業らしいです。

この「アブサ」が、CP-AIGIS0のメンバー。
若しくは、CP-AIGIS0から情報を貰っている人間なのではないでしょうかね。

“裏の問題”とは、諜報活動レベルで動けるものではなくなり、もっと表だって動く。
つまりは、海兵を動員して本格的な拿捕を行わなければならないという意味なのではないでしょうか。

この黒塗りの人物がルッチかどうかは分かりません。
けれど、”裏”…諜報活動をしている人物な気がするのです。
(その中で、シルエットが少し似て見えるので、ルッチなのではないかと考えております)

んで、このような政府の動きを、少なからずシーザーは知っている気がします。
なんたって、ドフラやヴェルゴ等政府に通じていた人物がいたのですから。
だからこその動揺だったのではないか…。

今まさにCP-AIGIS0が出て来たのも、彼らの力を以て全てを制圧するためなのかなと。
ドフラミンゴ・ファミリー。
麦わら一味。
ハートの海賊団。
そして、群がる指名手配犯達。

大将レベルの海兵が出兵してきている理由にも繋がる気がしますし、最も激戦が予想されるグリーンビットにその大将・藤虎が向かったのも納得出来るんです。

ヴァイオレットを襲う男達

謎の踊り子・ヴァイオレット。
今回本当に命を狙われている事が判明しましたが…。
いったい何者なのでしょう?
全く分からんので、錦えもんを襲った集団について先ずは考えます。

貴様の姿は「パンクハザード」の映像にて確認されていた。

引っかかるのは「「パンクハザード」の映像にて確認されていた」という部分。
「公開実験」と称し、シーザーがパンクハザードからシノクニの威力を披露した件ですね。
この映像を見ていたのは、

・ドフラミンゴの配下の者
・闇のブローカー達(海賊や武器商人等)

でしょうか。
上の推測が正しい場合は、これに更に

・CP-AIGIS0

も加わりそうです。
で、この映像が「パンクハザードから送信されていた」事を知っていたのは、見ていた連中の中でどの程度居たのでしょうか。

パンクハザードを類推出来るキーワードは、この放送の中でシーザーは度々発言してました。
しかし「パンクハザード」という言葉自体は使っていません。
基本的に、パンクハザードにシーザーが隠れている事は秘密だった筈なので、映像を見ていた連中も知らされていないと考えるのが筋なんじゃないかと思うのですね。
そうすると、「パンクハザード」という言葉が出て来る時点で、謎の集団の正体は絞れるのかなと。

錦えもんを襲った集団とヴァイオレットを狙っている連中は、間違いなく同じ組織です。
着ている服装が一緒でしたから。
で、彼らは「ドフラミンゴ・ファミリー」と考えるのが、最もスマートな気がします。

そうすると、ヴァイオレットが殺したい相手というのもドフラミンゴになる…のかな?
レベッカと関係する可能性も出て来たのかな?
ここら辺もまた、サイファーポールの諜報員だったりしてw

う〜〜ん。謎だらけ。

まとめ

なんとなくですが、Scene.1、2、4、5には、薄らと繋がりが見えてきた気がします。
残りは、妖精の正体と男部屋に現れたという謎の声の主ですが…。
これらがどう物語に絡んでくるのか…。

新展開に入って、いよいよもって混迷を深めて来た今回。
どう収斂していくのか、楽しみで仕方ありません。

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