「りゅうおうのおしごと!」が面白かった!!!第1巻ネタバレあり感想

この記事は

「りゅうおうのおしごと」の感想記事です。
ネタバレあります。

久々に

久しく面白いラノベに巡り合えてなかった感がありますが、これは本当に面白かったです。
ラノベの神髄はキャラだよね、キャラ。

りゅうおうのおしごと! (GA文庫)

りゅうおうのおしごと! (GA文庫)

感想

16歳の若さで、棋界の二大タイトルの一つである「竜王」を奪取したものの、その後大スランプに陥っていた主人公の九頭竜八一。
そんな彼が3月のある日自宅に帰ると、なぜか女子小学生の出迎えを受ける。
その小学生・雛鶴あいは内弟子としての弟子入りを希望していた。
「まあ一度対局してあげれば帰るだろう」と思い気楽に対局してみたところ、あいの将棋の才能が非常に高いことに気づき、弟子として彼女を育てようということになるのだが、周囲からはロリコン扱いされるわ、当然ながら両親があいを連れ戻しにやってくるわといったドタバタが続き、八一はその騒動に翻弄されることになる…。

八一の一人称で描かれる本作は、何と言ってもキャラが活き活きとしている。
その代表格が、ヒロイン・雛鶴あいでしょう。
もう本当に可愛い。
八一を通して描かれるあいの一挙手一同全てが可愛い。
主人に懐いてくる仔犬だね。わふわふ言ってるし。

人懐っこくて、可愛らしくて、仔犬のようなあいですが、一度将棋を指せば勝負師の顔になる。
八一の内弟子を認めてもらうべく真剣勝負を挑むところとか、八一の勝利を信じ込んで盤面に釘付けになる所とか。
彼女の本気度合いが、八一ラブに繋がっているところが滅茶苦茶可愛くて堪らない。
だらぶち言ってるところとかもラブリー。

そんなあいに敵愾心剥き出しなのが八一の姉弟子(年下だけれど)の銀子。
どう見ても八一のこと好きそうな感じなのですが、八一が鈍いので、彼視点で描かれているとただの怖い姉弟子として描かれている所もポイントでしょうか。

八一の語る人物像と実際のキャラの台詞から推察される人物像に差異があって、それがそのままキャラクターの奥行となって投影されている。
しっかりとどのキャラクターもキャラが立っているのはその為なのでしょう。
だから、キャラクター同士の台詞の掛け合いが面白くて仕方ありません。

コメディとしての面白さはそういう部分に起因していつつ、熱さも確かに持っている。
将棋しか無い男女が生きるか死ぬかの真剣勝負を繰り広げる。
それは小学生と言えど、プロと言えど一緒。
互いの命を掛け合った勝負が熱くならない訳がありません。

僕は将棋については、コマの動かし方くらいしか分からないし、やったことはあってもてんで弱い。
それでも、問題無く楽しめるのは「ヒカルの碁」などに通じるものがあります。
勿論詳しければ、より楽しめる作りになっているので、その辺の匙加減も絶妙ですね。

物語も良いですね。
見所はやはりあいと両親(主にお母さんと)の勝負。
3連勝しないとダメという過酷な条件を突きつけられても、折れずに立ち向かう。
あと1勝ってところで、銀子が出て来て彼女に負けちゃうところとか、どうなっちゃうのって先が気になって気になって。
結局、婿入りという条件を飲まされて、八一はどう転んでも羨ましいだけちゃうのってw

取り敢えず、ちょっとしたことで心が折れる僕には、あいの強さには惹かれますね。
凄いなと感服しちゃう。
まだまだ小さな小学生だけれど、心はとても強い。
「心が折れた時が本当の負け」というのは名言ですね。
人生にも通じる言葉だと思います。
僕は負けました。はい。

終わりに

まだ1巻しか読んでなくて、この記事を書く為にググったら、なんとアニメ化決定ですか。
www.ryuoh-anime.com
でも、分かる。
公式サイトの右の女の子は分からないけど。(1巻あとがきの「もう1人のあい」ってこの子の事かな?)

これはアニメが始まる前に、ある程度読み進めないとですね。

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