「スパイ教室」第9巻感想 後半戦前の箸休め回

この記事は

「スパイ教室」第9巻の感想です。
ネタバレあります。

はじめに

アニメが3話まで終わりましたね。
トリックの都合上、キャラ立てをあえてしてなかったこともあって2話までは未読勢の評判も芳しくなかった感じですけれど、3話での掌返しが気持ちよかったですw
「スパイ教室」の真骨頂は詐術ですからね!!
読者をも欺いてくるストーリーに酔いしれて欲しいし、アニメから入った方にもどんどん原作に流入してほしいところですね。
誰目線だよ…。

はい、第9巻の感想です。

初めての箸休め回

あとがきにもありましたけれど、重い話続きだった第2章のガス抜きの為という目的があったようで…。
流石のコメディパートの面白さよ。
ティアの鬱憤発露のセリフで笑い、3バカの奇行で腹を抱え、「最後の夜」にほっこりしました。
とはいえ、そこは「スパイ教室」。
アネット主役回ということもあって、そこは想像通りきっちりと「毒」も内包した箸休め回でした。

どうやら僕の想像以上にどでかいミッションとなるようですね。
「第2次世界大戦を阻止せよ」になるのかな。
一国のスパイでどうにかならなそうな、それこそ今までの比ではない重大かつ超最難ミッションを前に、各員のパワーアップが必須ということは、ひしひしと伝わってきました。

もちろん地道に「特訓しました」というシークエンスを挟めば事足りるのかもですけれど、そこはラノベ。
一般文芸ではないのですから、もっと分かりやすい位に安直な「パワーアップしました」というアイコンが欲しいじゃあないですか。

そこで、僕なんかは考えたこともなかったのですけれど、コードネームを利用してくるのね。
毎回ちゃんと宣言してますからね。
これは非常に分かりやすい。
初期から変わってれば、中身が分からなくても、パッと見で「パワーアップした」って理解できます。

で、ここまではいいとして、そのパワーアップに大きく貢献するのがアネットなのか。
これまた意外だった。

まぁ、使い道によってはアネットの武器作成スキルは強力な武器になりますからね。
アネット自身の気まぐれなキャラのせいで、これまで大きくチームに貢献できてなかったスキルですけれど、ここで日の目を見るとは。

それにしても…です。
先行してお披露目となったアネットの「秘武器(ラストコード)」だけれど、ほぼ紫蟻。
やってることが洗脳か、そうでないかの違い程度。
勿論紫蟻ほど人権無視した形ではないけれど、悪辣さで言えば似たりよったり。

こりゃ本人言うように、非常に悪い方向にパワーアップしてしまってますね。
けれどさ、それを知った上でクラウスが大丈夫だと太鼓判を押したのです。

「紫蟻と何が違うのか」
その決定的な差を描くことで、アネットの成長の方向性の正しさが証明されるようになるのかな。
ひいては、対立する灯と蛇の違いも克明になる気がします。

アネットの導いた7人の少女たちのパワーアップ後の姿が「正義」を象徴するようであれば、アネットもまた…ってなるのかな?

呼び起こされるトラウマ

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