「弱キャラ友崎くん」第8巻感想

この記事は

「弱キャラ友崎くん」8巻の感想です。
ネタバレを含みます。

はじめに

前回7巻の感想はお休みしちゃいました。
感想に書くことが無かったとかでは無くて、逆に色々ありすぎて、頭の中で整理が追い付かなかったのです。
まさか、みみみが振られて、それだけに終わらずに、菊池さんと付き合うことになろうとは…。
ちょっと僕にとっては怒涛の展開が過ぎました。

友崎は、ごくごく初期から菊池さんのことをやたら神聖視してて、一種のギャグとして笑いながら読んでたものですけれど…。
そっか。
そうきたか…。

さてさて、第8巻は感想を書きますよ。
書かせていただきますよ。
遂に彼女が出来た友崎は、高校2年生らしく進路について考えていました。

うん。
とっても心に刺さるお話でしたね。
リアル高校時代に読みたかった内容でした。

周りに具体的な将来像を持ってるクラスメイトがいたりすると、砂漠の真ん中に1人置いていかれたような心境になってました。
すげぇという感嘆よりも、ヤバイ、マズイという焦りの方が強く出ていた当時の僕。
自分のことを振り返ってみると、僕は友崎たちよりずっと何も考えていなかったです。

何も考えずに進学ありき。
じゃあ、具体的に大学で何を学んだり、やりたいのかといえば、何もなく。
「働きたくないから、進学する」という情けなさ過ぎる動機しか持ち合わせていませんでした。
この辺り、つぐみの方がよっぽど将来について真剣に考えていると言えますね。

自分がそんなんだったから、彼らのことは痛い程分かるし、そして、真剣に将来について悩む友崎の姿勢は眩しく映りました。
もうなんだか、それだけで凄いよ、彼は。

はじめは抽象的な気持ちだけがあって。
色々な人の話を聞いて、見て、知って。
最終的には、実に彼らしい夢に辿り着いた訳ですが。

あぁ、本当に友崎らしい夢。
まさに、みみみの予言通り。
この予言が前振りになっていたので、なんとなく予想はついていたのですけれど、本当に「周りが止めるような将来」に向かうことを決意するとは。
プロのゲーマー。
今どきの言葉で言えば、eスポーツの選手とかでしょうか。

ちょっと話が逸れますが、最近の小学生の将来の夢の上位にユーチューバーが入っているらしいじゃないですか。
子供らしいなと思う反面、嫌な大人目線だと「舐めすぎ」と思う訳ですよ。

「好きなゲームの実況とかして、楽にお金儲けが出来る職業」
そういう風に捉えている子もいるかもですが、これは間違いであると、何も知らない僕にも断言できます。

ユーチューバーって、僕は全く知識が無いので、的外れな考えかもですけれど、芸能人よりよっぽどなるのに難しい「職業」だと思っています。
極論、一芸に秀でていればなれる芸能人ですが、ユーチューバーは多くのスキルが要求されるはずです。

高い企画力。
それを実現できる行動力と資金力。
顔出しならタレントとしての能力、実況など声主体なら、それなりの声質と滑舌の良さ。
何れにせよ、トーク力は必須でしょう。
そこに加えて、編集能力。
動画公開後も、自身をプロデュースしていかなくてはならない。

1本2本で食っていけるわけは無いので、これを長期間定期的にこなしていく実務能力が求められます。

サラリーマンと異なり、所謂個人事業主なのですから、食べていけるまではアルバイト等で食いつなぐ必要性もあるでしょう。
収入が入れば、自身で税金回りのことやなんらを処理していく必要性もある。

黎明期ならともかく、既に最初の需要期は過ぎています。
より目が肥えた人らを惹きつけないといけないし、増え過ぎた同業者達と競っていかなればならない。

想像するだけで恐ろしい。
しかもですよ、極端な話3年、5年後にまだユーチューバーというものがあるかも定かではありません。
youtubeが無くなるということは先ず無いでしょうけれど、ゼロとは言い切れないし、youtubeを超えるサービスが主流になっているかもしれない。

本気の本気で目指すのであれば、物凄く研究して、努力して、勉強をして。
具体的なロードマップを作るべきなのでしょう。

高校出て、大学に行って、適当に就職活動してれば、サラリーマンとして最低限生きていける。
そういう「楽な道」は確立されていないのですから。

だからこそ、足軽さんの言葉は刺さるんですよ。
「『夢』だからこそ、そこへ向かう過程は、現実的じゃないといけないんだよ」
アラフォーになった今だからこそ、理解できる言葉。
ああ、この言葉を高校生の時に聞きたかったぜ。

そしたら、ちゃんと将来について考えていたのに。1日くらいは。
次の日には「めんどう、わからん」ってなってた気がするけど。

僕のことはさておき、これは物語として捉えると非常に興味深い。
非リア充がリア充になる過程を、いつくものスモールステップを踏んで、着実に進んできた本作。
それなりの説得力と納得できるプロセスを伴って、かつ、物語として面白おかしく書かれてきたのですから、この「無理難題」に対してもしっかりとしたアプローチで「実現」に向けて描かれていくのでしょう。

ラノベ主要読者層が「夢」に上げそうな、それでいて、どうすればなれるのか具体的な道が見えない「プロゲーマー」への道程。
それを分かりやすく、具体的な対策を持って、克明に綴ることが出来れば、1つの作品としてメッチャ面白いことになりそうじゃないですか。
「プロゲーマーになるための道のりを詳しく書いたラノベ」というのは、まだ手付かずに近い鉱脈に思えます。

青春群像劇としての側面だけでは無くて、こういった新しい売り文句を身に付けたら、更に今作を面白くなっていくはずです。
成功すれば、大げさではなく時代に名を残すかもしれません。

僕はそれが十分可能である力を持っていると信じています。
アニメ作家の屋久先生ならば、絶対に大丈夫なはずです。
一層面白いストーリーを届けてくださると信じております!!!

今後に大いなる期待を抱かせる内容でした。

終わりに

友崎くんも、ラブコメ方面ではまだまだ弱キャラだなぁ。
流石ラノベ主人公。
鈍感極まれり。

彼としては、彼なりに誠実な対応を心がけているだけに、ヘイトは溜まりませんけれどむず痒いのは確か。
もうちょっと女の子の気持ちを考えなさいよと思うのですけれど、まぁ、当事者ではなく神視点だからこそ言えることだよなぁ。

あっという間に恋愛方面でも波乱が起きてしまいまして、こちらの行く末もきになるっちゃなりますが、それよりもプロゲーマーへの道のりが気になりますね。
どういう方法で夢に向かって進んでいくのか。
楽しみです。

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