この記事は
「このすば」短編集第2巻の感想です。
ネタバレあります。
嬉しいなったら嬉しいな
短編集第2巻発売!!
初期の企画への寄稿やアニメの円盤特典など。
今では入手困難な作品も含め、書下ろしまで収録された全10篇。
頑張って特典とかを集めていたファンにとってはずるいなぁとか思われるかもですが、そうじゃない僕のようなファンにとっては、とてつもなくありがたい企画。
大満足だった短編集第2巻の感想です。
感想
1篇ずつ感想を認めます。
拝啓、紅魔の里の皆様へ
結成初期のパーティの様子をめぐみん視点で書いた一編。
「この素晴らしい世界に爆焔を!」シリーズと対比して読むと、面白い。
爆焔シリーズの2体の悪魔よりかは下っ端ぽいですが、変態4人組に掛かると形無しですねw
シリアス一切なしの100%ギャグ展開だけで、さくっと斃されてしまいました。
哀れw
作品の紹介という位置づけなこともあって、4人のおかしな部分が堪能出来るお話でした。
そうだ、異世界へ行こう!
本編に組み込んで欲しかったくらいの短編。
異世界に行ってる間の記憶は無くすというのは、普通にやるとあまりにも調子の良すぎる設定なのだけれど、ウィズのポンコツぶりを巧みに利用(笑)することで、「ウィズの仕入れたものだから仕方ない」で済ませられるのは、非常に便利w
異世界転生ものでは、残された家族の処理が気になるところですが、今作は「カズマの情けなさすぎる死にっぷりに家族も大笑いだった」だけで済まされていたので、こういったフォローがあったことに先ず驚きました。
「カズマが死んだ後も、部屋を綺麗にしてた」というのは、切ないなぁ。
前半でエリス金貨も日本でお金に換えられるということをギャグとして処理しつつ、この場面でシリアスに使ってくるのは、良かったなぁ。
この過酷な世界に祝福を!
「畑の雑草にいじめられてきた」
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タイトル通りこの世界の過酷さがしっかりと表現された一言ですねw
とんでもない理屈なのだけれど、魔族やらモンスターが蔓延る世界なだけに変な説得力があるよね。
とにかく初期らしいエピソードで、食べ物でも襲ってくることとアクアのトラブルメーカー振りを組み合わせた構成。
それだけだと本編のキャベツ騒動の焼き直しでしか無いところ、精霊の性格がアレってところで味付けを変えているのがミソかな。
精霊におちょくられるカズマが非常におかしかったです。
白虎に加護を!
四聖獣なんて如何にも日本人のオタクが考えそうな設定ですね。
この世界に元々存在してたわけではなく、転生者が生み出した存在なのでは?
ともかく、今回は白虎の赤ちゃんとアクアのお話。
アクアがゼル帝に入れ込んでいる理由が判明するお話でもある。嘘です。
あまり感想を書けるようなお話では無かったかな。
ただ、オチは笑った。
白虎にとっては、アクアは便利なおもちゃくらいの認識なんだろうなぁ(笑
レッドストリーム・エクスプロージョン!
一番「このすば」らしいエピソードだったというと、なんだか語弊があるけれど、アクアが馬鹿にされて、どうしようもない冒険者がバカやって、アクアが空気を読まないオチを着ける。
まさに様式美のような一編。
それ以上でもそれ以下でもないので、やっぱり感想が書きづらいw
〇〇料理を召し上がれ……!
貴族面したお嬢様もどきをからかうお話、嫌いじゃない。
ララティーナ弄り面白いよね(笑
クリスも好きなキャラだけに、ここに混ざってくると楽しさ倍増。
クリスとララティーナの出会いも描かれていて、お得感満載でした。
それにしても、この世界の貴族は変人ばかりか。
ぼっちをプロデュース!
ゆんゆん。
残念ぼっち。
今更だけれど、この作品って変人ばかり出てくるけれど、殊更他作品に無い「キャラ属性」を持ったキャラが出てくるわけじゃなくて。
あり触れた属性を持ちつつも、その属性が飛びぬけているために変人となってるわけで。
ゆんゆんなんてその典型ですよね。
数多くのボッチキャラを置き去りにする究極のボッチ。
ゴブリンやコボルト、オーガと友達になろうと努力してたとか、あまりにも残念が過ぎる。
だからこそ良いのだけれどw
なんだかんだ常識を持っためぐみんが、ゆんゆんを放っておけないのは納得ですね。
オチはなんだか最初の「拝啓、紅魔の里の皆様へ」に回帰してるような感じで、纏まりが生まれたようで、面白かったです。
変人だけれど、いや、変人だからこそ、紅魔族でも大きな器で受け入れるカズマ達。
その輪の中にゆんゆんも入っていると実感が出来るほっこりなオチ。
繰り返すようですが、面白かったです。
ミニ・ストーリー集
非常に短いエピソードながら、各ヒロインの魅力を描き出した3篇。
掌編であっても、キャラらしさを見せられるというのは、それだけ濃いからなんだろうなぁ。
終わりに
映画の来場者特典小説(こちらは持ってるけど)などまだまだ「未収録」はあるので、あとがきにあるように本当にまだまだ続刊がありそう。
3巻が出ることをとっても期待しています。
その時は、是非本編完結後を描いて欲しいですね。